2016.12.31更新

お父様を亡くされた二男様から、遺留分についてのご相談です。


1.ご相談者

 60代の男性

 ①被相続人

  80代の父

 ②相続人

  ご相談者(二男)、長男

 ③遺産

  現金、預金、不動産

 

2.ご相談の内容

 父が亡くなってしばらくして、長男から自分が全財産を相続する父の遺言があると言われました。

 兄に遺留分を請求しているのですが、一切話し合いに応じません。どうしたらよいでしょうか。

 

3.ご相談への回答

 家庭裁判所に調停の申立てをして、調停で合意ができなければ地方裁判所または簡易裁判所に訴訟を提起します。

 

(1)遺留分を請求するためにはどうすればいいの?

 遺留分とは、一定の割合について保障される相続財産上の利益のことを言います。

 遺留分を侵害された人は、侵害した人に対して遺留分減殺(げんさい)請求をします(民法1031条)。

 遺留分減殺請求は、後日減殺請求したことを明確にするために内容証明郵便でするのが一般的です。

 遺留分減殺請求は、相続の開始と減殺すべき贈与や遺贈を知ったときから1年以内にしないと時効で消滅してしまうので注意しましょう(民法1042条)。

 

(2)話し合いができないときはどうすればいいの?

 遺留分減殺請求をした後、話し合いをすることになりますが、話し合いができない場合には、まず、相手方の住所地を管轄する家庭裁判所に調停の申立てをする必要があります。合意できれば調停は成立します。

 合意できなければ、調停は不成立となり、今度は被相続人の住所地を管轄する地方裁判所または簡易裁判所に訴訟を提起することになります。

 

(3)調停や訴訟ではどんなことをするの? 

 調停や訴訟では、遺留分を侵害された金額を算定するため、まず、相続財産、生前贈与・遺贈、相続債務を特定して、それぞれの価額を決めます。

 財産額の確定にあたっては、預金や上場会社の株式など金額が一義的に決まるものについては争いになることはあまりありませんが、不動産や未上場会社の株式など評価の方法によって金額が変わる場合には争いになることがよくあります。

 価額が決まったら相続財産と贈与等の財産を足して、相続債務を引いた金額を出します。この金額に遺留分の割合を掛けた額が遺留分額です。

 この遺留分額から自分が受け取った財産額を引いて、自分が負担する債務額を足した金額が遺留分の侵害額です。

 調停や訴訟は、だいたい1か月から2か月に1回のペースで行われます。

  

(4)遺留分の侵害額はどうやって計算するの?

 では、具体的に遺留分の侵害額を計算してみましょう。

 例えば、相続人が子供2人(A、B)、遺産がマンション4000万円と預金2000万円で、Aに遺産を全部相続させる遺言があり、生前にAが1000万円、Bが500万円の贈与を受けていたとします。

 この場合、基礎となる財産はマンション、預金、生前贈与を合計した7500万円です。遺留分の割合は4分の1なので、Bの遺留分額は1875万円です。ただ、Bは生前贈与として500万円を受け取っているので、遺留分侵害額は1375万円となります。 

 

4.ご相談者へのアドバイス

 ご相談者の場合、長男が話し合いに応じないということなので、長男の住所地を管轄する家庭裁判所に調停を申し立てる必要があります。

 合意ができず調停が不成立となった場合には、今度は父の住所地を管轄する地方裁判所又は簡易裁判所に訴訟を提起する必要があります。

 調停の申立ての前には、必ず内容証明郵便で遺留分減殺請求をしておきましょう。 

 

5.今回のポイント

 遺留分減殺請求をしても話し合いができない場合には、まず、相手方の住所地を管轄する家庭裁判所に調停の申立てをします。

 調停では、相続財産や生前贈与等の財産額を算定して遺留分侵害額を算定し、合意できれば調停は成立します。

 合意できなければ、調停は不成立となり、被相続人の住所地を管轄する地方裁判所または簡易裁判所に訴訟を提起することになります。 

 遺留分の侵害額は、(相続財産+贈与・遺贈-相続債務)×遺留分の割合-受け取った財産+自分が負担する債務で計算します。 

 調停や訴訟は、だいたい1か月から2か月に1回のペースで行われます。

  

当弁護士へご相談の際には、初回60分の無料相談をご利用いただけます。

まずは、お気軽にご相談ください。

 

弁護士費用(税別)

① 遺産分割調停事件

  着手金 20万円   

  報酬金 遺産分割で得た金額の報酬額(③)

 

③ 遺留分減殺請求訴訟・遺言無効確認請求訴訟等

  着手金 25万円

  報酬金 訴訟で得た金額の報酬額(③)

 

③ 遺産分割・訴訟で得た金額の報酬額

  300万円以下の場合          16%

  300万円を超えて3000万円までの場合  10%+18万円

  3000万円を超えて3億円までの場合    6%+138万円       

 

④ 着手金以外に日当は発生しません。

  その他に、印紙、郵券、交通費等の実費が発生します。  

 

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2016.12.29更新

お父様を亡くされた二男様から、遺留分についてのご相談です。


1.ご相談者

 60代の男性

 ①被相続人

  80代の父

 ②相続人

  ご相談者(二男)、長男

 ③遺産

  現金、預金、不動産

 

2.ご相談の内容

 父が亡くなってしばらくしてから、長男から自分が全財産を相続する父の遺言があると言われました。

 私は一切財産をもらえないのでしょうか。

 

3.ご相談への回答

 遺留分として一定の割合の相続財産を取得することができます。

 

(1)遺留分って何?

 遺留分とは、一定の割合について保障される相続財産上の利益のことを言います。

 したがって、全ての相続財産を1人の相続人に相続させる遺言があったとしても、少なくとも遺留分については相続財産を取得することができます。

 

(2)遺留分は誰がもらえるの?

 遺留分は、相続人であれば必ず保障されるわけではありません。

 遺留分は、妻、子、直系尊属(被相続人の父母)には保障されますが、兄弟姉妹には保障されていません(民法1028条)。

 

(3)遺留分の割合ってどれくらい?

 遺留分として保障される割合は相続人によって違います。

 直系尊属だけが相続人の場合、遺留分の割合は相続財産の3分の1です。

 それ以外の場合は、遺留分の割合は相続財産の2分1のです。例えば、相続人が配偶者だけ、子供だけ、配偶者と子供といった場合がこれに当たります。

 

(4)遺留分の計算ってどうやるの?

 具体的に遺留分を計算してみましょう。

 例えば、相続財産が4000万円で、相続人は妻と子供2人、子供1人に全部を相続させる遺言がされたとします。この場合、相続人は妻と子供なので、遺留分の割合は2分の1です。妻の法定相続分は2分の1、子供の法定相続分は4分の1なので、妻の遺留分は4分の1、子供の遺留分は8分の1になります。したがって、妻は1000万円、子供は500万円を遺留分として取得します。

 また、相続財産が3000万円で、相続人が子供3人、子供1人に全部を相続させる遺言がされた場合、相続人は子供だけなので、遺留分の割合は2分の1です。子供の法定相続分は3分の1なので、遺留分は6分の1になります。したがって、子供はそれぞれ500万円ずつを遺留分として取得します。

 

(5)遺留分を請求するにはどうすればいいの?

 遺留分を侵害された人は、遺留分を侵害した人に対して贈与や遺贈(遺言による贈与)の効力を喪失させることができます。

これを遺留分減殺(げんさい)請求と言います(民法1031条)。

 遺留分減殺請求は、後日減殺請求したことを明確にするために内容証明郵便でするのが一般的です。

 遺留分減殺請求は、相続の開始と減殺すべき贈与や遺贈を知ったときから1年以内にしないと時効で消滅してしまします(民法1042条)。

 

4.ご相談者へのアドバイス

 ご相談者の場合、長男が全財産を取得するのですから、二男や三男が遺留分を侵害されることは明らかです。したがって、二男や三男は、長男に対して遺留分減殺請求をし、遺留分を請求することができます。

 遺留分減殺請求は、1年で時効消滅してしまうので、早めに内容証明郵便で請求するとよいでしょう。 

 

5.今回のポイント

 遺留分は、妻、子、直系尊属(被相続人の父母)には保障されますが、兄弟姉妹には保障されていません。

 遺留分の割合は、直系尊属だけが相続人の場合は相続財産の3分の1、それ以外の場合は相続財産の2分1のです。

 遺留分減殺請求は、後日減殺請求したことを明確にするために内容証明郵便でするのが一般的です。

 遺留分減殺請求は、相続の開始と減殺すべき贈与や遺贈を知ったときから1年以内にしないと時効で消滅してしまします。

 

当弁護士へご相談の際には、初回60分の無料相談をご利用いただけます。

まずは、お気軽にご相談ください。

 

弁護士費用(税別)

① 遺産分割調停事件

  着手金 20万円   

  報酬金 遺産分割で得た金額の報酬額(③)

 

③ 遺留分減殺請求訴訟・遺言無効確認請求訴訟等

  着手金 25万円

  報酬金 訴訟で得た金額の報酬額(③)

 

③ 遺産分割・訴訟で得た金額の報酬額

  300万円以下の場合          16%

  300万円を超えて3000万円までの場合  10%+18万円

  3000万円を超えて3億円までの場合    6%+138万円       

 

④ 着手金以外に日当は発生しません。

  その他に、印紙、郵券、交通費等の実費が発生します。  

 

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2016.12.17更新

お父様を亡くされた長男様から、自筆証書遺言の無効についてのご相談です。


1.ご相談者

 50代の男性

 ①被相続人

  80代の父

 ②相続人

  ご相談者(長男)、長女

 ③遺産

  現金、預金、不動産、株式

 

2.ご相談の内容

 父が亡くなってしばらくしてから、妹から父の自筆の遺言があると言われました。妹に全ての財産を相続させる内容ですが、父からそのようなことを聞いたことはありませんし、父はだいぶ前から認知症と診断されていました。

 認知症の父が書いた遺言は無効ではないのでしょうか?

 

3.ご相談への回答

 認知症の人が書いた遺言は無効となる可能性が高いといえます。

 

(1)認知症の人が書いた遺言は有効なの?

 遺言が有効であるためには、遺言をするときに遺言の内容と結果について判断できる能力が必要です。

 これを遺言能力と言います。

 遺言能力のない人が書いた遺言は無効です。認知症であれば、一般的には遺言能力がないのが普通ですので、遺言も無効です。

 遺言能力は遺言をするときにあればよいので、認知症の人であっても、遺言をしたときに遺言能力があれば遺言は無効になりません。

 

(2)認知症の判断方法は?

 認知症の判断方法として、長谷川式簡易知能評価スケール(HDS‐R)、ミニメンタルステート検査(MMSE)があります。

 長谷川式では、9問30点満点中、19~16点は認知症の疑いあり、15~11点は中程度の認知症、10~5点はやや高度の認知症、4~0点は高度の認知症とされています。

 MMSEでは、11問30点満点中、26~22点は軽度の認知症の疑い、21点以下は認知症の疑いが強いとされています。

 

(3)どんなときに無効になるの?

 例えば、次のような場合に、遺言が無効とされています。

 遺言作成当時、アルツハイマー型認知症だったとして自筆証書遺言の無効を争った事案で、裁判所は、遺言書作成当時、既にアルツハイマー型認知症と診断され、短期記憶の障害が顕著であり、要介護2と判定されていたことなどを理由に、遺言当時に遺言能力を欠いていたとして自筆証書遺言を無効としました。

 逆に、次のような場合には、遺言が有効とされています。

 遺言書を作成したころから認知症が進行していたとして自筆証書遺言の無効を争った事案で、 裁判所は、①遺言作成後半年以上後の検査で、医師により認知症の疑いがあると判断されるにとどまっていたこと、②遺言者の手紙の筆跡と比較しても、遺言の筆跡はしっかりしていることなどを理由に、遺言書作成時に遺言能力を有していたとして自筆証書遺言を有効としました。

 

4.ご相談者へのアドバイス

 ご相談者の場合、お父様がだいぶ前から認知症と診断されているとのことなので、おそらく遺言能力がない可能性は高いと思われますが、遺言能力の有無は遺言をしたときに判断するので、遺言書の作成時に認知症と診断されていたかどうかが問題になります。

 認知症かどうかの判断基準として長谷川式やMMSEの検査があるので、この検査が行われている場合には、参考になります。

 認知症の判断の資料として、診断書やカルテなどを入手しておくとよいでしょう。 

 

5.今回のポイント

 遺言が有効であるためには、遺言をするときに遺言の内容と結果について判断できる能力が必要です。

 遺言能力のない人が書いた遺言は無効です。

 認知症の判断方法として、長谷川式簡易知能評価スケール(HDS‐R)、ミニメンタルステート検査(MMSE)があります。

 認知症の判断の資料として、診断書やカルテなどを入手しておくとよいでしょう。 

  

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まずは、お気軽にご相談ください。

 

弁護士費用(税別)

① 遺産分割調停事件

  着手金 20万円   

  報酬金 遺産分割で得た金額の報酬額(③)

 

③ 遺留分減殺請求訴訟・遺言無効確認請求訴訟等

  着手金 25万円

  報酬金 訴訟で得た金額の報酬額(③)

 

③ 遺産分割・訴訟で得た金額の報酬額

  300万円以下の場合          16%

  300万円を超えて3000万円までの場合  10%+18万円

  3000万円を超えて3億円までの場合    6%+138万円       

 

④ 着手金以外に日当は発生しません。

  その他に、印紙、郵券、交通費等の実費が発生します。  

 

 

 


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