2016.12.31更新

お父様を亡くされた二男様から、遺留分についてのご相談です。


1.ご相談者

 60代の男性

 ①被相続人

  80代の父

 ②相続人

  ご相談者(二男)、長男

 ③遺産

  現金、預金、不動産

 

2.ご相談の内容

 父が亡くなってしばらくして、長男から自分が全財産を相続する父の遺言があると言われました。

 兄に遺留分を請求しているのですが、一切話し合いに応じません。どうしたらよいでしょうか。

 

3.ご相談への回答

 家庭裁判所に調停の申立てをして、調停で合意ができなければ地方裁判所または簡易裁判所に訴訟を提起します。

 

(1)遺留分を請求するためにはどうすればいいの?

 遺留分とは、一定の割合について保障される相続財産上の利益のことを言います。

 遺留分を侵害された人は、侵害した人に対して遺留分減殺(げんさい)請求をします(民法1031条)。

 遺留分減殺請求は、後日減殺請求したことを明確にするために内容証明郵便でするのが一般的です。

 遺留分減殺請求は、相続の開始と減殺すべき贈与や遺贈を知ったときから1年以内にしないと時効で消滅してしまうので注意しましょう(民法1042条)。

 

(2)話し合いができないときはどうすればいいの?

 遺留分減殺請求をした後、話し合いをすることになりますが、話し合いができない場合には、まず、相手方の住所地を管轄する家庭裁判所に調停の申立てをする必要があります。合意できれば調停は成立します。

 合意できなければ、調停は不成立となり、今度は被相続人の住所地を管轄する地方裁判所または簡易裁判所に訴訟を提起することになります。

 

(3)調停や訴訟ではどんなことをするの? 

 調停や訴訟では、遺留分を侵害された金額を算定するため、まず、相続財産、生前贈与・遺贈、相続債務を特定して、それぞれの価額を決めます。

 財産額の確定にあたっては、預金や上場会社の株式など金額が一義的に決まるものについては争いになることはあまりありませんが、不動産や未上場会社の株式など評価の方法によって金額が変わる場合には争いになることがよくあります。

 価額が決まったら相続財産と贈与等の財産を足して、相続債務を引いた金額を出します。この金額に遺留分の割合を掛けた額が遺留分額です。

 この遺留分額から自分が受け取った財産額を引いて、自分が負担する債務額を足した金額が遺留分の侵害額です。

 調停や訴訟は、だいたい1か月から2か月に1回のペースで行われます。

  

(4)遺留分の侵害額はどうやって計算するの?

 では、具体的に遺留分の侵害額を計算してみましょう。

 例えば、相続人が子供2人(A、B)、遺産がマンション4000万円と預金2000万円で、Aに遺産を全部相続させる遺言があり、生前にAが1000万円、Bが500万円の贈与を受けていたとします。

 この場合、基礎となる財産はマンション、預金、生前贈与を合計した7500万円です。遺留分の割合は4分の1なので、Bの遺留分額は1875万円です。ただ、Bは生前贈与として500万円を受け取っているので、遺留分侵害額は1375万円となります。 

 

4.ご相談者へのアドバイス

 ご相談者の場合、長男が話し合いに応じないということなので、長男の住所地を管轄する家庭裁判所に調停を申し立てる必要があります。

 合意ができず調停が不成立となった場合には、今度は父の住所地を管轄する地方裁判所又は簡易裁判所に訴訟を提起する必要があります。

 調停の申立ての前には、必ず内容証明郵便で遺留分減殺請求をしておきましょう。 

 

5.今回のポイント

 遺留分減殺請求をしても話し合いができない場合には、まず、相手方の住所地を管轄する家庭裁判所に調停の申立てをします。

 調停では、相続財産や生前贈与等の財産額を算定して遺留分侵害額を算定し、合意できれば調停は成立します。

 合意できなければ、調停は不成立となり、被相続人の住所地を管轄する地方裁判所または簡易裁判所に訴訟を提起することになります。 

 遺留分の侵害額は、(相続財産+贈与・遺贈-相続債務)×遺留分の割合-受け取った財産+自分が負担する債務で計算します。 

 調停や訴訟は、だいたい1か月から2か月に1回のペースで行われます。

  

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まずは、お気軽にご相談ください。

 

弁護士費用(税別)

① 遺産分割調停事件

  着手金 20万円   

  報酬金 遺産分割で得た金額の報酬額(③)

 

③ 遺留分減殺請求訴訟・遺言無効確認請求訴訟等

  着手金 25万円

  報酬金 訴訟で得た金額の報酬額(③)

 

③ 遺産分割・訴訟で得た金額の報酬額

  300万円以下の場合          16%

  300万円を超えて3000万円までの場合  10%+18万円

  3000万円を超えて3億円までの場合    6%+138万円       

 

④ 着手金以外に日当は発生しません。

  その他に、印紙、郵券、交通費等の実費が発生します。  

 

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2016.12.29更新

お父様を亡くされた二男様から、遺留分についてのご相談です。


1.ご相談者

 60代の男性

 ①被相続人

  80代の父

 ②相続人

  ご相談者(二男)、長男

 ③遺産

  現金、預金、不動産

 

2.ご相談の内容

 父が亡くなってしばらくしてから、長男から自分が全財産を相続する父の遺言があると言われました。

 私は一切財産をもらえないのでしょうか。

 

3.ご相談への回答

 遺留分として一定の割合の相続財産を取得することができます。

 

(1)遺留分って何?

 遺留分とは、一定の割合について保障される相続財産上の利益のことを言います。

 したがって、全ての相続財産を1人の相続人に相続させる遺言があったとしても、少なくとも遺留分については相続財産を取得することができます。

 

(2)遺留分は誰がもらえるの?

 遺留分は、相続人であれば必ず保障されるわけではありません。

 遺留分は、妻、子、直系尊属(被相続人の父母)には保障されますが、兄弟姉妹には保障されていません(民法1028条)。

 

(3)遺留分の割合ってどれくらい?

 遺留分として保障される割合は相続人によって違います。

 直系尊属だけが相続人の場合、遺留分の割合は相続財産の3分の1です。

 それ以外の場合は、遺留分の割合は相続財産の2分1のです。例えば、相続人が配偶者だけ、子供だけ、配偶者と子供といった場合がこれに当たります。

 

(4)遺留分の計算ってどうやるの?

 具体的に遺留分を計算してみましょう。

 例えば、相続財産が4000万円で、相続人は妻と子供2人、子供1人に全部を相続させる遺言がされたとします。この場合、相続人は妻と子供なので、遺留分の割合は2分の1です。妻の法定相続分は2分の1、子供の法定相続分は4分の1なので、妻の遺留分は4分の1、子供の遺留分は8分の1になります。したがって、妻は1000万円、子供は500万円を遺留分として取得します。

 また、相続財産が3000万円で、相続人が子供3人、子供1人に全部を相続させる遺言がされた場合、相続人は子供だけなので、遺留分の割合は2分の1です。子供の法定相続分は3分の1なので、遺留分は6分の1になります。したがって、子供はそれぞれ500万円ずつを遺留分として取得します。

 

(5)遺留分を請求するにはどうすればいいの?

 遺留分を侵害された人は、遺留分を侵害した人に対して贈与や遺贈(遺言による贈与)の効力を喪失させることができます。

これを遺留分減殺(げんさい)請求と言います(民法1031条)。

 遺留分減殺請求は、後日減殺請求したことを明確にするために内容証明郵便でするのが一般的です。

 遺留分減殺請求は、相続の開始と減殺すべき贈与や遺贈を知ったときから1年以内にしないと時効で消滅してしまします(民法1042条)。

 

4.ご相談者へのアドバイス

 ご相談者の場合、長男が全財産を取得するのですから、二男や三男が遺留分を侵害されることは明らかです。したがって、二男や三男は、長男に対して遺留分減殺請求をし、遺留分を請求することができます。

 遺留分減殺請求は、1年で時効消滅してしまうので、早めに内容証明郵便で請求するとよいでしょう。 

 

5.今回のポイント

 遺留分は、妻、子、直系尊属(被相続人の父母)には保障されますが、兄弟姉妹には保障されていません。

 遺留分の割合は、直系尊属だけが相続人の場合は相続財産の3分の1、それ以外の場合は相続財産の2分1のです。

 遺留分減殺請求は、後日減殺請求したことを明確にするために内容証明郵便でするのが一般的です。

 遺留分減殺請求は、相続の開始と減殺すべき贈与や遺贈を知ったときから1年以内にしないと時効で消滅してしまします。

 

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まずは、お気軽にご相談ください。

 

弁護士費用(税別)

① 遺産分割調停事件

  着手金 20万円   

  報酬金 遺産分割で得た金額の報酬額(③)

 

③ 遺留分減殺請求訴訟・遺言無効確認請求訴訟等

  着手金 25万円

  報酬金 訴訟で得た金額の報酬額(③)

 

③ 遺産分割・訴訟で得た金額の報酬額

  300万円以下の場合          16%

  300万円を超えて3000万円までの場合  10%+18万円

  3000万円を超えて3億円までの場合    6%+138万円       

 

④ 着手金以外に日当は発生しません。

  その他に、印紙、郵券、交通費等の実費が発生します。  

 

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2016.12.17更新

お父様を亡くされた長男様から、自筆証書遺言の無効についてのご相談です。


1.ご相談者

 50代の男性

 ①被相続人

  80代の父

 ②相続人

  ご相談者(長男)、長女

 ③遺産

  現金、預金、不動産、株式

 

2.ご相談の内容

 父が亡くなってしばらくしてから、妹から父の自筆の遺言があると言われました。妹に全ての財産を相続させる内容ですが、父からそのようなことを聞いたことはありませんし、父はだいぶ前から認知症と診断されていました。

 認知症の父が書いた遺言は無効ではないのでしょうか?

 

3.ご相談への回答

 認知症の人が書いた遺言は無効となる可能性が高いといえます。

 

(1)認知症の人が書いた遺言は有効なの?

 遺言が有効であるためには、遺言をするときに遺言の内容と結果について判断できる能力が必要です。

 これを遺言能力と言います。

 遺言能力のない人が書いた遺言は無効です。認知症であれば、一般的には遺言能力がないのが普通ですので、遺言も無効です。

 遺言能力は遺言をするときにあればよいので、認知症の人であっても、遺言をしたときに遺言能力があれば遺言は無効になりません。

 

(2)認知症の判断方法は?

 認知症の判断方法として、長谷川式簡易知能評価スケール(HDS‐R)、ミニメンタルステート検査(MMSE)があります。

 長谷川式では、9問30点満点中、19~16点は認知症の疑いあり、15~11点は中程度の認知症、10~5点はやや高度の認知症、4~0点は高度の認知症とされています。

 MMSEでは、11問30点満点中、26~22点は軽度の認知症の疑い、21点以下は認知症の疑いが強いとされています。

 

(3)どんなときに無効になるの?

 例えば、次のような場合に、遺言が無効とされています。

 遺言作成当時、アルツハイマー型認知症だったとして自筆証書遺言の無効を争った事案で、裁判所は、遺言書作成当時、既にアルツハイマー型認知症と診断され、短期記憶の障害が顕著であり、要介護2と判定されていたことなどを理由に、遺言当時に遺言能力を欠いていたとして自筆証書遺言を無効としました。

 逆に、次のような場合には、遺言が有効とされています。

 遺言書を作成したころから認知症が進行していたとして自筆証書遺言の無効を争った事案で、 裁判所は、①遺言作成後半年以上後の検査で、医師により認知症の疑いがあると判断されるにとどまっていたこと、②遺言者の手紙の筆跡と比較しても、遺言の筆跡はしっかりしていることなどを理由に、遺言書作成時に遺言能力を有していたとして自筆証書遺言を有効としました。

 

4.ご相談者へのアドバイス

 ご相談者の場合、お父様がだいぶ前から認知症と診断されているとのことなので、おそらく遺言能力がない可能性は高いと思われますが、遺言能力の有無は遺言をしたときに判断するので、遺言書の作成時に認知症と診断されていたかどうかが問題になります。

 認知症かどうかの判断基準として長谷川式やMMSEの検査があるので、この検査が行われている場合には、参考になります。

 認知症の判断の資料として、診断書やカルテなどを入手しておくとよいでしょう。 

 

5.今回のポイント

 遺言が有効であるためには、遺言をするときに遺言の内容と結果について判断できる能力が必要です。

 遺言能力のない人が書いた遺言は無効です。

 認知症の判断方法として、長谷川式簡易知能評価スケール(HDS‐R)、ミニメンタルステート検査(MMSE)があります。

 認知症の判断の資料として、診断書やカルテなどを入手しておくとよいでしょう。 

  

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弁護士費用(税別)

① 遺産分割調停事件

  着手金 20万円   

  報酬金 遺産分割で得た金額の報酬額(③)

 

③ 遺留分減殺請求訴訟・遺言無効確認請求訴訟等

  着手金 25万円

  報酬金 訴訟で得た金額の報酬額(③)

 

③ 遺産分割・訴訟で得た金額の報酬額

  300万円以下の場合          16%

  300万円を超えて3000万円までの場合  10%+18万円

  3000万円を超えて3億円までの場合    6%+138万円       

 

④ 着手金以外に日当は発生しません。

  その他に、印紙、郵券、交通費等の実費が発生します。  

 

 

 


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2016.11.26更新

奥様と2人のお子様がいるご主人から、公正証書遺言の作り方についてのご相談です。

 

1.ご相談者

 60代の男性

 ①推定相続人

  妻、長男、二男

 ②財産

  現金、預金、不動産、株式

 

2.ご相談の内容

 私には、妻と2人の子供がいますが、私が死んだ後も、妻が困らないように公正証書遺言を作りたいと思っています。

 公正証書遺言を作るにはどうしたらよいでしょうか?

 

3.ご相談への回答

 公正証書遺言は、公証役場で、公証人が遺言者から聞いた内容を書面にして、遺言者と立会人に確認し、各自が署名と押印をして作成します。 

 

(1)公正証書遺言はどうやって作ればいいの?

 公証人に遺言の内容を口頭で説明して公証人が作成する遺言を公正証書遺言といいます。

 公正証書遺言は、公証役場で作ります。

 公正証書遺言を作る際には、2人以上の証人の立会いが必要です。

 公証人は、遺言者から聞いた内容を書面にし、その内容を遺言者と立会人に読み聞かせます。遺言者と立会人が内容に間違いがないことを確認した後で、遺言者と証人が署名と押印をし、最後に公証人が署名と押印をします。

 公正証書の原本は公証役場に保管され、遺言者には公正証書の正本が渡されます。

 

(2)公正証書遺言の手数料は?   

 公正証書を作るには、公証役場に手数料を払う必要があります。

 手数料は、相続人ごとに相続させる財産の価額を基準に手数料を算定します。  

 具体的には、次のとおりです。

 (財産の価額)   (手数料)

 100万円まで   5,000円

 200万円まで   7,000円

 500万円まで   11,000円

 1000万円まで   17,000円

 3000万円まで   23,000円

 5000万円まで   29,000円

 1億円まで     43,000円

 1億円を超え3億円まで    5000万円までごとに13,000円を加算

 3億円を超え10億円まで  5000万円までごとに11,000円を加算

 10億円を超える部分     5000万円までごとに8,000円を加算

 全体の財産が1億円以下のときは、11,000円が加算されます。

 

(3)公正証書遺言のメリット・デメリット

 公正証書遺言のメリットは、公証人が関与することによって遺言の内容や本人の意思を確認できることです。また、遺言書は、公証人が保管するので、偽造の危険もありません。

 ただ、公正証書の作成には一定の手続が必要ですし、費用も掛かる点がデメリットと言えます。

 

4.ご相談者へのアドバイス

 公正証書遺言は、公証人が遺言者から聞いた内容を遺言者と立会人に確認して作成します。

 公正証書遺言は費用も掛かりますし、一定の手続も必要なので面倒ですが、自筆証書遺言によると無効や偽造の危険があることを考えると、自分の意思が明確になり、公証人に遺言を保管してもらえる公正証書遺言の方が安心です。

 

5.今回のポイント

 公正証書遺言は、公証人が遺言者から聞いた内容を書面にし、その内容を遺言者と立会人に読み聞かせて間違いがないことを確認した後で、遺言者と証人が署名と押印をし、最後に公証人が署名と押印をします。

 公正証書の原本は公証役場に保管され、遺言者には公正証書の正本が渡されます。 

 公正証書遺言のメリットは、自筆証書遺言のような無効や偽造の危険がないことですが、一定の手続が必要で、費用が掛かるというデメリットもあります。

 

当弁護士へご相談の際には、初回60分の無料相談をご利用いただけます。

まずは、お気軽にご相談ください。

 

弁護士費用(税別)

① 遺言書の作成(事業承継等のない定型の場合)

  着手金 10万円   

  報酬金 0円

 

② 遺言書の作成(事業承継等のある非定型の場合)

  着手金 遺産の額が3000万円以下の場合    20万円

      遺産の額が3000万円を超えて4000万円以下の場合 30万円

      遺産の額が4000万円を超えて5000万円以下の場合 40万円

      遺産の額が5000万円を超える場合         50万円

  報酬金 0円

 

③ 遺言の執行

  着手金 遺産の額が2000万円以下の場合         20万円

      遺産の額が2000万円を超えて2億円以下の場合  遺産の額×1%

      遺産の額が2億円を超える場合          遺産の額×0.5%+100万円

  報酬金 0円

 

④ 遺産の額の算定方法

  弁護士費用の基準となる遺産の額は負債を控除する前の額を基準とします。

  各遺産の額は相続税評価額を基準として算定します。ただし、課税価格の特例等による減額は考慮しません。

 

⑤ 着手金以外に日当は発生しません。

  その他に、公証役場への手数料、交通費等の実費が発生します。  

 

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2016.11.21更新

自筆証書遺言を発見した長女様から、自筆証書遺言の取り扱いについてのご相談です。

 

1.ご相談者

 50代の女性

 ①被相続人

  70代の男性

 ②相続人

  ご相談者(長女)、長男

 ③財産

  現金、預金、不動産

 

2.ご相談の内容

 亡くなった父の遺品を整理していたら、父の自筆の遺言書が見つかりました。

 自筆の遺言書を発見した場合、何か手続は必要でしょうか?

 

3.ご相談への回答

 家庭裁判所で検認の手続をする必要があります。

 

(1)検認って何?

 自筆証書遺言を保管している人や自筆証書遺言を発見した相続人は、家庭裁判所に遺言書を提出して相続人に遺言書があることを明らかにする必要があります(民法1004条)。

 これを検認といいます。

 遺言書が封印されている場合には、家庭裁判所で開封しなければいけません。

 

(2)検認はどこでするの?

 検認は、亡くなった人の住所地を管轄する家庭裁判所に申立てをします。

 

(3)検認ってどんなことをするの?

 家庭裁判所に集まった相続人の前で、開封して遺言書を確認します。遺言書について意見があれば、その場で言うことができます。

 遺言書を確認したら、検認した日や立会人の氏名、住所、陳述した内容、遺言書の内容などを記載した検認調書が作成されます。

 

(4)検認すると遺言は有効になるの?

 検認の目的は、遺言書が偽造・変造されることを防ぐとともに、遺言書を保存することにあります。

 したがって、検認されても、そのことによって遺言書が有効となるわけではありません。

 

 

(5)検認しないとどうなるの?

 検認せずに遺言を執行すると、5万円以下の過料に処せられます(民法1005条)。

  

4.ご相談者へのアドバイス

 ご相談者の場合、自筆の遺言書を発見したということですので、検認が必要です。後で、相続人同士で揉めないためにも、是非検認をしておきましょう。

 検認の申立ては、お父様の住所地を管轄する家庭裁判所にします。

 検認が終了すると、遺言書の写しと検認の証明書をもらうことができますので、取得しておくとよいでしょう。特に、遺言書の有効性を争う場合には、必ず必要となるので、是非取得しておいてください。

 

5.今回のポイント

 自筆証書遺言を保管している人や自筆証書遺言を発見した相続人は、検認する必要があります。

 遺言書が封印されている場合には、家庭裁判所で開封しなければいけません。

 

 検認は、亡くなった人の住所地を管轄する家庭裁判所に申立てをします。

 

 検認がされても、そのことによって遺言書が有効となるわけではありません。

 

 遺言書の写しと検認の証明書を取得しておきましょう。

 

当弁護士へご相談の際には、初回60分の無料相談をご利用いただけます。

まずは、お気軽にご相談ください。

 

弁護士費用(税別)

① 遺言書の作成(事業承継等のない定型の場合)

  着手金 10万円   

  報酬金 0円

 

② 遺言書の作成(事業承継等のある非定型の場合)

  着手金 遺産の額が3000万円以下の場合    20万円

      遺産の額が3000万円を超えて4000万円以下の場合 30万円

      遺産の額が4000万円を超えて5000万円以下の場合 40万円

      遺産の額が5000万円を超える場合         50万円

  報酬金 0円

 

③ 遺言の執行

  着手金 遺産の額が2000万円以下の場合         20万円

      遺産の額が2000万円を超えて2億円以下の場合  遺産の額×1%

      遺産の額が2億円を超える場合          遺産の額×0.5%+100万円

  報酬金 0円

 

④ 遺産の額の算定方法

  弁護士費用の基準となる遺産の額は負債を控除する前の額を基準とします。

  各遺産の額は相続税評価額を基準として算定します。ただし、課税価格の特例等による減額は考慮しません。

 

⑤ 着手金以外に日当は発生しません。

  その他に、公証役場への手数料、交通費等の実費が発生します。  

 

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2016.11.20更新

2人のお子様がいるお母様から、自筆証書遺言の内容を変える方法についてのご相談です。

 

1.ご相談者

 70代の女性

 ①推定相続人

  長女、二女

 ②財産

  現金、預金、マンション

 

2.ご相談の内容

 妻に先立たれて1人で暮らしています。私には2人の子供がいて、長男が私の面倒を看るという約束で遺産の全部を相続させる自筆証書遺言を書いたのですが、私の面倒を看てくれません。

 遺言の内容を変えたいのですが、どのような方法で変更すればよいでしょうか?

 

3.ご相談への回答

 自筆証書遺言の内容を変更するには、①変更する場所を指示して変更内容を記載し、②変更したことを記載して署名し、③変更した場所に押印する必要があります。

 

(1)自筆証書遺言はどうやって変更するの?

 自筆証書遺言の内容を変更するには、①変更する場所を指示して変更内容を記載し、②変更したことを記載して署名し、③変更した場所に押印する必要があります(民法968条2項)。 

 自筆証書遺言の場合、公正証書遺言と違って、証人の立会いがないので、偽造や変造を防ぐために遺言の内容を変更する場合にも厳格な要件が定められています。

 具体的には、まず、①加入する場合には、{ を、削除・訂正する場合には、二重線を引いて変更する場所を指示します。

 次に、②変更したい内容を記載します。

 次に、③欄外に、加入した字数、削除した字数(〇字加入、〇字削除)を書きます。

 次に、④氏名を書きます。

 最後に、⑤変更した場所に押印します。

 

(2)変更の要件を充たしていないとどうなるの?

 自筆証書遺言の内容を変更しても、(1)の方式によらないと変更は認められません。例えば、変更した場所に押印するのを忘れてしまった場合には、変更は認められません。

 変更が認められない場合には、変更前の内容に従って効力を有することになります。

 ただし、内容を変更したことによって元の内容も判読できなくなった場合には、遺言自体が無効になってしまう可能性もあります。

 例えば、日付に「9年3」を書き加えて「昭和29年3月30日」としたが、変更の要件を充たさない遺言について、裁判所は、元の日付が判読できないので、日付のない遺言として無効と判示しています(仙台地判昭和50年2月27日)。

 

(3)自筆証書遺言のメリット・デメリット

 自筆証書遺言のメリットは、1人で簡単に作れ、費用が掛からないことです。

 ただ、自筆証書遺言の要件を欠くと無効になりますし、簡単に作れるが故に偽造や変造がされやすいというデメリットもあります。また、自筆証書遺言の場合、家庭裁判所に遺言書を提出して検認の手続をしなければならないので、この点もデメリットといえます(民法1004条)。

 

4.ご相談者へのアドバイス

 自筆証書遺言を変更するには、①変更する場所を指示して変更内容を記載し、②変更したことを記載して署名し、③変更した場所に押印する必要があります。 自筆証書遺言の内容を変更しても、決められた変更の方式によらないと変更は認められないので、注意しましょう。

 変更の方式や偽造等の心配がある場合には、公正証書遺言を作成した方がよいでしょう。

 

5.今回のポイント

 自筆証書遺言の内容を変更するには、①変更する場所を指示して変更内容を記載し、②変更したことを記載して署名し、③変更した場所に押印する必要があります。

 具体的には、①加入する場合には、{ を、削除・訂正する場合には、二重線を引いて変更する場所を指示し、②変更したい内容を記載し、③欄外に、加入した字数、削除した字数(〇字加入、〇字削除)を書き、④氏名を書き、⑤変更した場所に押印します。 

 決められた方式によらないと変更は認められません。その場合、変更前の内容に従って効力を有することになります。

 

当弁護士へご相談の際には、初回60分の無料相談をご利用いただけます。

まずは、お気軽にご相談ください。

 

弁護士費用(税別)

① 遺言書の作成(事業承継等のない定型の場合)

  着手金 10万円   

  報酬金 0円

 

② 遺言書の作成(事業承継等のある非定型の場合)

  着手金 遺産の額が3000万円以下の場合    20万円

      遺産の額が3000万円を超えて4000万円以下の場合 30万円

      遺産の額が4000万円を超えて5000万円以下の場合 40万円

      遺産の額が5000万円を超える場合         50万円

  報酬金 0円

 

③ 遺言の執行

  着手金 遺産の額が2000万円以下の場合         20万円

      遺産の額が2000万円を超えて2億円以下の場合  遺産の額×1%

      遺産の額が2億円を超える場合          遺産の額×0.5%+100万円

  報酬金 0円

 

④ 遺産の額の算定方法

  弁護士費用の基準となる遺産の額は負債を控除する前の額を基準とします。

  各遺産の額は相続税評価額を基準として算定します。ただし、課税価格の特例等による減額は考慮しません。

 

⑤ 着手金以外に日当は発生しません。

  その他に、公証役場への手数料、交通費等の実費が発生します。  

 

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2016.11.18更新

2人のお子様がいるお父様から、自分で遺言を作る場合の書き方についてのご相談です。

 

1.ご相談者

 70代の男性

 ①推定相続人

  長男、二男

 ②財産

  現金、預金、不動産、株式

 

2.ご相談の内容

 3年前に妻が亡くなり、2人の子供がいます。私が死んだ後、子供たちが相続で揉めないように遺言を作りたいと思っています。

 自分で遺言を作りたいのですが、どのように書けばよいよいでしょうか?

 

3.ご相談への回答

 遺言の内容の全文と日付と氏名の全てを自分で書いて、押印します。

 

(1)自分で遺言を作るにはどのように書けばいいの? 

 自分で自書して作成する遺言のことを自筆証書遺言と言います。

 自筆証書遺言は、遺言をする人が遺言の内容の全文と日付と氏名を自書し、押印して作成します。

 証人の立会いが必要ないので、1人で簡単に作ることができますが、簡単に作れるが故に、偽造・変造を防ぐため厳格な要件が定められています。

 

(2)パソコンで作ってもいいの?

 自筆証書遺言は、全文を自書する必要があるので、代筆やパソコンで作成したものは無効です。

 また、病気などの理由で他人の添え手を受けた場合については、①遺言者が証書作成時に自書能力を有し、②他人の添え手が単に始筆若しくは改行にあたり若しくは字の間配りや行間を整えるため遺言者の手を用紙の正しい位置に導くにとどまるか、又は遺言者の手の動きが遺言者の望みに任されており、遺言者は添え手をした他人から単に筆記を容易にするための支えを借りただけで、かつ、③添え手をした他人の意思が介入した形跡のないことが筆跡の上で判定できる場合に有効とされています(最高裁昭和62年10月8日判決)。

 

(3)「年月」しか書いていない場合はどうなるの?

 日付がなかったり、年月だけで日の記載がないものも無効です。

 また、〇年〇月吉日と書いてある場合も無効です(最高裁昭和54年5月31日判決)。

 

(4)氏が書いていない場合はどうなるの?

 名前だけで氏が書いていない場合であっても、同一性が分かれば有効とされています。

 

(5)実印でないといけないの?

 押印は実印である必要はありません。

 

(6)自筆証書遺言のメリット・デメリット

 自筆証書遺言のメリットは、1人で簡単に作れ、費用が掛からないことです。

 ただ、自筆証書遺言の要件を欠くと無効になりますし、簡単に作れるが故に偽造や変造がされやすいというデメリットもあります。また、自筆証書遺言の場合、家庭裁判所に遺言書を提出して検認の手続をしなければならないという点もデメリットといえます(民法1004条)。

 

4.ご相談者へのアドバイス

 自筆証書遺言は、遺言をする人が遺言の内容の全文と日付と氏名を自書し、押印して作成します。1人で簡単に作ることができ、費用もかかりませんが、要件が厳格なので無効となる危険性があります。また、偽造や変造の危険性もあります。自筆証書遺言を作成するときは方式にも十分注意しましょう。

 方式や偽造等の心配がある場合には、公正証書遺言を作成した方がよいでしょう。

  

5.今回のポイント

 自筆証書遺言は、遺言をする人が遺言の内容の全文と日付と氏名を自書し、押印して作成します。

 代筆やパソコンで作成したものは無効です。

 日付がなかったり、年月だけで日の記載がないものも無効です。

 押印は実印である必要はありません。

 自筆証書遺言のメリットは、1人で簡単に作れ、費用が掛からないことです。

 

当弁護士へご相談の際には、初回60分の無料相談をご利用いただけます。

まずは、お気軽にご相談ください。

 

弁護士費用(税別)

① 遺言書の作成(事業承継等のない定型の場合)

  着手金 10万円   

  報酬金 0円

 

② 遺言書の作成(事業承継等のある非定型の場合)

  着手金 遺産の額が3000万円以下の場合                      20万円

      遺産の額が3000万円を超えて4000万円以下の場合 30万円

      遺産の額が4000万円を超えて5000万円以下の場合 40万円

      遺産の額が5000万円を超える場合          50万円 

  報酬金 0円

 

③ 遺言の執行

  着手金 遺産の額が2000万円以下の場合           20万円

      遺産の額が2000万円を超えて2億円以下の場合  遺産の額×1%

      遺産の額が2億円を超える場合           遺産の額×0.5%+100万円

  報酬金 0円

 

④ 遺産の額の算定方法

  弁護士費用の基準となる遺産の額は負債を控除する前の額を基準とします。

  各遺産の額は相続税評価額を基準として算定します。ただし、課税価格の特例等による減額は考慮しません。

 

⑤ 着手金以外に日当は発生しません。

  その他に、公証役場への手数料、交通費等の実費が発生します。  

 

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2016.11.14更新

お母様を亡くされた長男様から、不動産の遺産分割についてのご相談です。


1.ご相談者

 60代の男性

 ①被相続人

  80代の母

 ②相続人

  ご相談者(長男)、二男、長女

 ③遺産

  現金、預金、マンション

 

2.ご相談の内容

 母が亡くなり、相続の話をしているのですが、弟が母が住んでいたマンションが欲しいと言っています。

 私と妹は、現金で分けたいのですが、どうやって分けたらよいでしょうか?

 

3.ご相談への回答

 遺産分割の方法には、①現物分割、②代償分割、③換価分割、④共有分割があります。どの分割方法によるかは相続人の合意によって決めます。

  

(1)遺産分割にはどんな方法があるの?

 遺産分割は、遺産の種類や性質、相続人の年齢や職業、心身の状態、生活状況等を考慮して行いますが(民法906条)、遺産分割の方法として、①現物分割、②代償分割、③換価分割、④共有分割があります。

 ①現物分割は、遺産をそのまま分割する方法で、一筆の土地を分筆して分ける場合もこれに含まれます。

 ②代償分割は、特定の相続人に遺産を取得させる代わりに、債務を負担させる(現金の支払等)方法です。

 ③換価分割は、遺産を売却して現金化したものを分ける方法です。

 ④共有分割は、遺産を相続人の共有にして分ける方法です。

 

(2)分割方法はどうやって決めるの?

 どの分割方法によるかは、相続人の合意によって決めます。

 合意できない場合には、家庭裁判所が上記の順に従ってどの方法が適当かを判断し、最終的に審判によって決めます。

 

(3)不動産はどうやって分割するの?

 不動産が複数あって、不動産の取得を希望する相続人が複数いる場合には、相続人間で調整して希望する不動産を取得します。1つの不動産に、取得を希望する相続人が複数いる場合も同様です。法定相続分との差額は預金や現金(代償金)等で調整します。

 不動産が1つか複数かにかかわらず、不動産を取得する相続人が1人の場合には、代償分割になることが多いでしょう。この場合、不動産を取得した相続人は、他の相続人に代償金を支払うことになります。

 相続人全員が現金を希望する場合には換価分割になります。この場合には、任意で不動産を売却し、売却代金から費用を除いた残金を法定相続分に従って分けることになります。

 

4.ご相談者へのアドバイス

 ご相談者の場合、弟がマンションを取得することを希望し、兄と妹が現金で分けることを希望するということなので、代償分割の方法によることになります。

 この場合、弟は、兄と妹に法定相続分との差額の代償金を支払う必要があります。弟が代償金を支払うことができれば問題ありませんが、代償金を支払うことができないということになれば、代償分割をすることができません。その場合は、換価分割にせざるを得ません。

 

5.今回のポイント

 遺産分割の方法には、①現物分割、②代償分割、③換価分割、④共有分割があります。

 どの分割方法によるかは、相続人の合意によって決めますが、合意できない場合には、家庭裁判所が審判によって決めます。

 不動産の取得を希望する相続人が複数いる場合には、相続人間で調整して希望する不動産を取得します。

 不動産を取得する相続人が1人の場合には、代償分割になることが多いでしょう。

 相続人全員が現金を希望する場合には換価分割になります。

  

当弁護士へご相談の際には、初回60分の無料相談をご利用いただけます。

まずは、お気軽にご相談ください。

 

弁護士費用(税別)

① 遺産分割調停事件

  着手金 20万円   

  報酬金 遺産分割で得た金額の報酬額(③)

 

③ 遺留分減殺請求訴訟・遺言無効確認請求訴訟等

  着手金 25万円

  報酬金 訴訟で得た金額の報酬額(③)

 

③ 遺産分割・訴訟で得た金額の報酬額

  300万円以下の場合          16%

  300万円を超えて3000万円までの場合  10%+18万円

  3000万円を超えて3億円までの場合    6%+138万円       

 

④ 着手金以外に日当は発生しません。

  その他に、印紙、郵券、交通費等の実費が発生します。  

 

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2016.11.14更新

お母様を亡くされた三男様から、遺産分割の手続についてのご相談です。


1.ご相談者

 50代の男性

 ①被相続人

  70代の母

 ②相続人

  ご相談者(三男)と長男と二男

 ③遺産

  現金、預金、不動産、株式

 

2.ご相談の内容

 母が亡くなり、兄弟で相続の話をしています。長男は、実家に母と一緒に暮らしていたのですが、実家は自分がもらったうえ、残りの財産を3人で分けると言っています。私と二男が全部を平等にしないとおかしいと言っているのですが、全く話になりません。

 遺産分割の手続はどうしたらよいのでしょうか?

 

3.ご相談への回答

 相手方の住所地を管轄する家庭裁判所に遺産分割の調停を申し立てます。

 

(1)遺産分割の申立てはどこにするの?

 相続人の間で話し合いがまとまらなかったときは、相手方の住所地を管轄する家庭裁判所に遺産分割の調停の申立てをします。

 審判の申立てをする場合には、被相続人の住所地を管轄する家庭裁判所に申立てをしますが、通常は、調停の申立てをすることが多いでしょう。

 

(2)申立てはどうやってするの?

 遺産分割の調停の申立てにあたっては、まず、申立書を作成します。申立書は、裁判所用と相手方用の部数を用意します。

 申立書の他に、被相続人の除籍謄本、相続人全員の戸籍謄本、不動産の登記事項証明書、固定資産税評価証明書、遺言書など遺産分割に必要な書類を用意します。

 戸籍謄本や登記事項証明書などは、3か月以内に発行されたものが必要です。

 申立書のひな型や必要書類は、家庭裁判所の窓口やホームページにありますので、参考にして下さい。 

 

(3)遺産分割の調停はどのように進むの?

 調停では、裁判官と2名の調停委員からなる調停委員会が当事者双方から話を聞いて、遺産分割の方法について協議します。

 遺産分割の方法を決めるにあたっては、まず①相続人を確定し、次に②遺産の範囲を確定させ、③遺産を評価した後、④各自の取得額と誰がどの遺産を取得するかを決めていくことになります。

 この中で、特別受益や寄与分について協議することもできます。

  

(3)話し合いがまとまらなかったらどうなるの? 

 当事者間で合意ができれば、調停が成立します。

 合意できなければ、調停は不成立になり、審判の手続が開始されます。審判の手続では、家庭裁判所が事実の調査と証拠調べをして、審判をします。

 

(4)審判に不服がある場合どうするの?

 審判に不服がある場合、審判の告知を受けた日から2週間以内に即時抗告をする必要があります。

 

4.ご相談者へのアドバイス

 ご相談者の場合、長男との話し合いがまとまらないのであれば、遺産分割の調停を申し立てるほかありません。調停は、長男と二男を相手方として、長男か二男の住所地のいずれかを管轄する家庭裁判所に調停の申立てをします。

 申立てにあたっては、必要書類を揃えて、申立書と一緒に家庭裁判所に提出します。不明な点があれば、管轄の家庭裁判所に問い合わせると、教えてくれます。

 

5.今回のポイント

 相続人の間で話し合いがまとまらなかったときは、相手方の住所地を管轄する家庭裁判所に遺産分割の調停の申立てをします。

 申立てにあたっては、申立書を作成し、被相続人の除籍謄本、相続人全員の戸籍謄本、不動産の登記事項証明書、固定資産税評価証明書、遺言書など遺産分割に必要な書類を家庭裁判所に提出します。

 当事者間で合意ができれば、調停が成立します。合意できなければ、調停は不成立になり、審判の手続が開始されます。

 審判に不服がある場合、審判の告知を受けた日から2週間以内に即時抗告をする必要があります。

 

当弁護士へご相談の際には、初回60分の無料相談をご利用いただけます。

まずは、お気軽にご相談ください。

 

弁護士費用(税別)

① 遺産分割調停事件

  着手金 20万円   

  報酬金 遺産分割で得た金額の報酬額(③)

 

③ 遺留分減殺請求訴訟・遺言無効確認請求訴訟等

  着手金 25万円

  報酬金 訴訟で得た金額の報酬額(③)

 

③ 遺産分割・訴訟で得た金額の報酬額

  300万円以下の場合          16%

  300万円を超えて3000万円までの場合  10%+18万円

  3000万円を超えて3億円までの場合    6%+138万円       

 

④ 着手金以外に日当は発生しません。

  その他に、印紙、郵券、交通費等の実費が発生します。  

 

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2016.11.10更新

お父様を亡くされた二男様から、父の家業への参加と寄与分についてのご相談です。


1.ご相談者

 50代の男性

 ①被相続人

  70代の父

 ②相続人

  ご相談者(二男)と長男

 ③遺産

  現金、預金、不動産、株式

 

2.ご相談の内容

 父が亡くなり、兄と相続の話をしています。父は、個人で部品を製造販売をしていましたが、兄が後を継がないというので、私が父と一緒に仕事をし、事業を維持してきました。

 父の仕事を手伝ってきた私は、兄より多く相続することはできないのでしょうか?

 

3.ご相談への回答

 相続人(二男)が被相続人(父)の事業に労務の提供をしたことによって被相続人の財産の維持・増加に特別の寄与をした場合には、寄与分(きよぶん)として多く相続することができます。

 

(1)寄与分(きよぶん)って何?

 寄与分とは、相続人が被相続人の事業に労務を提供したり、財産上の給付をしたり、療養看護をしたりして、被相続人の財産の維持または増加に特別の寄与があった場合に、寄与に相当する額を取得することを言います(民法904条の2)。

 

(2)寄与分はどんな場合に認められるの?

 寄与分が認められるためには、①相続人の寄与行為であること、②特別の寄与であること、③遺産が維持または増加したこと、④寄与行為と遺産の維持・増加に因果関係があることが必要です。

 ①については、原則として相続人の行為ですが、相続人でなくても、相続人の行為と同視できる場合には寄与分が認められることがあります。

 ②については、「特別」の寄与が必要で、通常期待される程度の貢献では寄与分は認められません。

 

(3)家業の手伝いは寄与分と認められるの?

 相続人が被相続人の家業の仕事をしている場合も寄与分が認められます。

 ただ、寄与分が認められるためには「特別」の寄与が必要なので、長期にわたって継続的に仕事をしていることが必要で、少し手伝ったという程度では「特別」の寄与にあたりません。

 例えば、長年、実家の薬局を手伝っていた子供が父の相続において寄与分を主張した事案で、裁判所は、父に代わって経営の中心となり、薬局を会社組織にした後も、店舗を新築するなどして経営規模を拡大し、父の遺産の維持又は増加に特別の寄与貢献をしたものと解せられるとして、約9000万円の遺産のうち、3000万円の寄与分を認めました(福岡家裁久留米支部平成4年9月28日審判)。

 他にも、親と一緒に農業をしていたという場合も、寄与分が問題になることがあります。

 

(4)寄与分が認められるとどうなるの?

 寄与分が認められると、遺産から寄与分に相当する額を除いた財産を基準として法定相続分の割合で算定した相続分と寄与分を併せて相続することができます。

 例えば、相続人が子供2人(A、B)で、相続が開始した時点での遺産が5000万円、Aの寄与分が1000万円とします。この場合、まず5000万円の遺産からAの寄与分1000万円を除き、残りの4000万円をAとBで2分の1ずつ分けます。最終的に、Aは3000万円、Bは2000万円を相続することになります。

 

4.ご相談者へのアドバイス

 ご相談者の場合、お父様の事業を単に手伝っているというのではなく、継続して仕事として一緒にしてきたというのであれば、寄与分が認められる可能性はあります。

 あとは、どの程度の給料をもらっていたのか、ご相談者の労働によってどの程度お父様の財産が増加し、あるいは維持されているのかが問題となりそうですが、これらの点がクリアできれば、寄与分が認められる可能性はあります。

 お兄様と相談して寄与分が決められない場合には、家庭裁判所に遺産分割の審判の申立てと寄与分を定める処分の審判の申立てをしましょう。

 

5.今回のポイント

 相続人が被相続人の事業に労務を提供して、被相続人の財産の維持または増加に特別の寄与があった場合には、寄与分にを取得することができます。

 寄与分が認められるためには、「特別」の寄与が必要です。単に仕事を手伝っていたという程度では「特別」の寄与にあたりません。

 寄与分が認められると、遺産から寄与分に相当する額を除いた財産を基準として法定相続分の割合で算定した相続分と寄与分を併せて相続することができます。

 寄与分が決まらない場合には、家庭裁判所に遺産分割の審判の申立てと寄与分を定める処分の審判の申立てをしましょう。

 

当弁護士へご相談の際には、初回60分の無料相談をご利用いただけます。

まずは、お気軽にご相談ください。

 

弁護士費用(税別)

① 遺産分割調停事件

  着手金 20万円   

  報酬金 遺産分割で得た金額の報酬額(③)

 

③ 遺留分減殺請求訴訟・遺言無効確認請求訴訟等

  着手金 25万円

  報酬金 訴訟で得た金額の報酬額(③)

 

③ 遺産分割・訴訟で得た金額の報酬額

  300万円以下の場合          16%

  300万円を超えて3000万円までの場合  10%+18万円

  3000万円を超えて3億円までの場合    6%+138万円       

 

④ 着手金以外に日当は発生しません。

  その他に、印紙、郵券、交通費等の実費が発生します。  

 

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