2017.12.16更新

今回は、セックスレスの奥様から、セックスレスが原因で浮気をした夫からの離婚請求と慰謝料についてのご相談です。

結論:セックスレスが原因で夫が浮気をした場合であっても、夫からの離婚請求が認められる場合があります。 セックスレスによる浮気が原因で離婚した場合、200~300万円くらいの慰謝料を請求できる可能性があります。

詳しくは下記のブログをお読みください。

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1.ご相談者

 30代の女性(専業主婦) 

 ①夫は40代(会社員)

 ②婚姻期間は10年

 ③小学生の子供が2人

 

2.ご相談の内容 

 下の子供が産まれてから、子供2人の育児で疲れ、セックスする気もなくなり、セックスレスの状態でしたが、最近夫が浮気をしていることが分かりました。夫を問い詰めると、逆に「浮気をすることになったのは、お前に原因がある。」「お前が悪いんだから離婚されて当然だ。」と開き直って、離婚すると言っています。でも、子供もまだ小さいので、私は離婚するつもりはありません。

 セックスレスが原因で夫が浮気をした場合に、夫から離婚できるのでしょうか?

 仮に夫と離婚する場合、私は夫に慰謝料を請求できるでしょうか?

 

3.ご相談への回答

  セックスレスが原因で夫が浮気をした場合であっても、夫からの離婚請求が認められる場合があります。

 セックスレスによる浮気が原因で離婚した場合、200~300万円くらいの慰謝料を請求できる可能性があります。

 

(1)セックスレスが原因で浮気した夫から離婚できるの?

 セックスレスが原因で浮気をした夫が離婚を請求してきた場合、妻が離婚を拒否すれば、法律が定める離婚原因が認められなければ、夫は離婚することができません。

 法定の離婚原因には、①不貞行為(浮気・不倫)の他、②婚姻を継続しがたい重大な事由などがあります。 

 セックスレスが原因で浮気をした場合も、浮気であることに変わりはないので、離婚原因となります。

 ただ、浮気の原因がセックスレスの場合、セックスレスも場合によっては、婚姻を継続しがたい重大な事由として離婚原因となります。

 そのため、夫からセックスレスを理由に離婚を請求されることもあります。セックスレスを理由に離婚できるかどうかは、セックスレスが離婚原因として認められるかどうかによります。

 

(2)セックスレスはどんな場合に離婚原因になるの?

 セックスレスも「婚姻を継続しがたい重大な事由」(②)に当たる場合には、離婚原因になります。

 ただ、「婚姻を継続しがたい重大な事由」といえるためには、夫婦関係が回復できないほど破綻していることが必要なので、単に性交渉の拒否があったというだけでは足りず、性交渉の拒否によって夫婦関係が回復できないほど破綻していることが必要です。

(ケース)

 事案妻が夫に対して、夫の性交渉の拒否を理由に離婚を請求

 結論離婚を認めた

 ポイント婚姻から2年間一度も性交渉がなかった

 判例: 裁判所は、婚姻から2年にわたって一度も性交渉がないというのは極めて不自然であり、同居を拒否した点も併せて、夫には性的結合を中核とする夫婦の同居協力義務に明白な違反があり、婚姻を継続しがたい重大な事由があるとして離婚を認めました(東京地裁平成15年7月31日判決)。

 

(3)セックスレスが離婚原因の場合、夫の離婚請求は認められるの? 

 セックスレスが原因で夫が浮気した場合に、夫からの離婚請求が認められるかどうかは、セックスレスによって婚姻関係が破壊されているかどうかが重要です。

 セックスレスで婚姻関係が破綻している場合には、浮気は婚姻が破綻した後の事情なので、夫の離婚の請求は認められます。

(ケース)

 ①事案妻に性交渉を拒否された夫が、別居後、女性と交際し、妻に離婚を請求

 ②結論離婚を認めた

 ③ポイント別居後に女性と交際していた

 ④判例:裁判所は、別居が4年以上に及ぶこと、妻の性交渉の拒否について夫には責任がないこと、妻には夫との関係修復に向けた努力がないこと、夫には別居後1年ほど親しく付き合っていた女性がいたが、そのことが結婚生活が破綻した理由ではなく、現在は別れていることを理由として、婚姻を継続しがたい重大な事由があるとして離婚を認めました(東京地裁平成15年1月29日判決)。

 

(4)セックスレスでも婚姻関係が破綻していない場合、どうなるの?

 セックスレスであっても、婚姻関係が破壊されていない場合には、浮気したことが離婚原因になります。この場合、浮気をされた妻が離婚を請求すれば、当然離婚が認められます。

 逆に、浮気をした夫が離婚を請求した場合には、離婚原因を作った配偶者(有責配偶者[ゆうせきはいぐうしゃ])からの離婚請求が認められるのかが問題になります。

 この点については、以前は、有責配偶者からの離婚請求は認められていませんでしたが、現在では、夫婦の共同生活を営む意思を確定的に喪失してその実体を欠き、回復の見込みが全くない場合には、正義・公平の観念、社会的倫理観(信義誠実の原則)に照らして容認されるような場合には、有責配偶者からの離婚請求も認められるとされています(最高裁昭和62年9月2日判決)。

 具体的には、①夫婦の別居が夫婦の年齢と同居期間との対比において相当の長期間に及んでいること、②夫婦の間位に未成熟の子がいないこと、③相手の配偶者が離婚によって精神的・社会的・経済的に極めて過酷な状態におかれるなど、離婚請求を認容することが著しく社会正義に反するといえるような特段の事情が認められない場合には、離婚請求が認められるとされています(最高裁昭和62年9月2日判決)。

 したがって、セックスレスであっても、婚姻関係が破綻していない場合に、浮気をした夫からの離婚の請求が認められるかどうかは、これらの要件を充たすかどうかにかかわります。

(ケース)

 ①事案浮気をした夫が妻に対して、性交渉に応じないことを理由に離婚を請求

 ②結論離婚を認めなかった

 ③ポイント妻が家事や育児の疲労等から夫との性交渉を拒否しても不当とはいえない、妻が離婚によって過酷な状況に置かれる

 ④判例:裁判所は、一切性交渉を拒否する場合は別として、妻が夫の要求するまま性交渉に応じなければならない理由はなく、家事や育児の疲労等から夫との性交渉を拒否しても無理からぬことであり、婚姻関係の破綻の責任は夫にあるとした上で、別居期間が2年3か月であり、7歳と6歳の子供がいて、離婚によって精神的・経済的に過酷な状況に置かれるとして、離婚を認めませんでした(東京地裁平成17年6月14日判決)。

 

(5)夫からの離婚は一切認められないの?

 逆に、セックスレスで浮気をした夫が離婚を請求した場合であっても、先程の要件を充たせば、夫からの離婚請求も認められることになります。

(ケース)

 ①事案浮気をした夫が妻に対して、性交渉に応じないことを理由に離婚を請求

 ②結論離婚を認めた

 ③ポイント離婚によって妻の生活が立ちいかなくなるとはいえない

 ④判例:裁判所は、妻が性交渉を拒否したのは夫の女性関係が原因であり、その後の夫の浮気をきっかけに別居し、今なお別居していることから婚姻関係は破綻しているとした上で、破綻の原因は夫にあるが、2人の子供はいずれも成年であり、別居期間が6年近くに及び、夫が妻に毎月生活費を送金してきたこと、離婚によって妻の生活が立ち行かなくなるとはいえないとして、離婚を認めました(東京地裁平成15年6月12日判決)。

 

(6)セックスレスが原因で浮気した夫に慰謝料を請求できるの?

 セックスレスが原因で浮気をした夫と離婚するにあたって慰謝料を請求できるかどうかは、セックスレスと浮気のどちらが離婚原因になるかによります。 

 先程、書いたとおり、セックスレスであっても、それによって婚姻関係が破壊していない場合には、浮気が離婚原因になるので、夫に慰謝料を請求することができます。 

 これに対して、セックスレスによって既に婚姻関係が破綻している場合には、浮気は離婚原因ではないので、夫に慰謝料を請求することはできません。 

 

(7)慰謝料はどれくらいなの?

 浮気で離婚する場合の慰謝料の金額に、特に明確な基準があるわけではありません。というのも、慰謝料は精神的苦痛を慰謝するために支払われ、精神的苦痛は人それぞれによって様々なので、明確な基準を作ることができないからです。

 浮気が原因で離婚する場合の慰謝料の金額は、浮気の期間や回数、夫婦の年齢、収入、婚姻期間、結婚生活の状況、子供の有無、浮気された方の落ち度等を考慮して決めます。

 浮気が原因で離婚する場合の慰謝料は、だいたい200~300万円くらいと言われていますが(詳しくはこちらをご覧ください。)、セックスレスが原因で浮気をした場合も同様です。 

(ケース)

 ①事案性交渉を拒否した妻が、浮気をした夫に対して慰謝料を請求

 ②結論200万円

 ③ポイント 夫婦いずれも30代、婚姻期間6年、浮気の期間5か月、5才の子供、婚姻関係は完全に破綻していたわけではない、夫が浮気の事実を否定していた

 ④判例:裁判所は、夫婦の婚姻関係は、妻の妊娠、婚姻、同居という経過の中、子供の誕生や夫の転職によってぎくしゃくし、妻の職場復帰によって互いに夫婦関係を改善する意欲を失いかけたところに、夫の女性問題が生じたもので、両者の関係が完全に破綻していない段階で不貞行為に及んだものであり、破綻したのは原告の責任であり、不貞の事実を秘匿し、訴訟の当初においても秘匿していたこと等を理由として、200万円の慰謝料を認めました(東京地裁平成17年6月6日判決)。

 

4.ご相談者へのアドバイス

 ご相談者の場合、子供2人の育児で疲れ、セックスする気もなくなり、セックスレスの状態ということですが、それだけで婚姻関係が破綻しているとはなかなか言えないでしょう。

 そうすると、浮気をした夫からの離婚請求は、有責配偶者からの離婚請求ということになるので、有責配偶者からの離婚を認める要件を充たすかという問題になります。

 ご相談者の場合、詳しい事情は分かりませんが、まだ子供が小さいことからすると、夫からの離婚請求は認められない可能性が高いと言えるでしょう。

 仮に、あなたが離婚する場合、浮気が離婚原因といえるので、慰謝料を請求することができます。慰謝料の金額はケースバイケースですが、一般的にはだいたい200~300万円と言われているので、参考にするとよいでしょう。

 

5.今回のポイント

 セックスレスが原因で浮気をした場合に、夫から離婚できるかどうかは、セックスレスが離婚原因となるかどうかが問題です。 

 セックスレスで婚姻関係が破綻している場合には、浮気は婚姻が破綻した後の事情なので、夫の離婚の請求は認められます。 

 セックスレスであっても、婚姻関係が破壊されていない場合には、 夫からの離婚の請求は、有責配偶者からの離婚請求なので、一定の要件を充たす場合以外は、離婚の請求は認められません。

 セックスレスであっても、それによって婚姻関係が破壊していない場合には、浮気が離婚原因になるので、夫に慰謝料を請求することができます。

 セックスレスによる浮気が原因で離婚した場合の慰謝料の相場は、だいたい200~300万円くらいと言われています。

 

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弁護士費用(税別)

① 離婚交渉・調停事件

  着手金 20万円

  報酬金 20万円+慰謝料・財産分与で得た金額の報酬額(③)

  ※1 婚姻費用・養育費を請求する場合の着手金は、上記の着手金に含まれます。

 

② 離婚訴訟事件

  着手金 30万円   

  報酬金 30万円+慰謝料・財産分与で得た金額の報酬額(③)

  ※1 離婚交渉・調停事件に引き続き離婚訴訟事件を依頼する場合の着手金は10万円となります。

  

③ 慰謝料・財産分与で得た金額の報酬額(さらに10%OFF)

  300万円以下の場合           16%

  300万円を超えて3000万円までの場合  10%+18万円

  3000万円を超えて3億円までの場合    6%+138万円       

 

④ 婚姻費用・養育費で得た報酬金(さらに10%OFF)

  1か月の婚姻費用・養育費の2年分を基準として、③で算定した金額

 

⑤ DVによる保護命令の着手金・報酬金

  着手金 10万円   

  報酬金 0円

  

⑥ 着手金以外に日当は発生しません。

  その他に、印紙、郵券、交通費等の実費が発生します。  

 

 

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