2016.05.30更新

今回は、夫にDV(暴力)を受けている奥様から、保護命令の期間が終了した後の延長についてのご相談です。

結論:再度の保護命令を申し立てることによって延長できる可能性があります。

詳しくは下記のブログをお読みください。

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1.ご相談者

 20代の女性(会社員) 

 ①夫は30代(会社員)

 ②婚姻期間は6年

 ③幼稚園の子が1人

 

2.ご相談の内容

 ある日、カード会社から請求書が来て、夫に300万円もの借金があることが分かりました。私が夫に文句を言うと、夫は怒り出して殴る、蹴るの暴力を振るい、その後も、何かあると私に暴力を振るいます。耐えられないので離婚することにし、私と子供への接近禁止の保護命令を出してもらいました。

 もうすぐ保護命令の有効期間が切れるのですが、まだ離婚できていません。夫がいつ来るか不安です。保護命令を延長するにはどうしたらよいでしょうか?

 

3.ご相談への回答

 保護命令を継続したい場合には、改めて保護命令(再度の保護命令)の申立をする必要があります。

 この場合、再度の保護命令が認められるためには、保護命令の期間中に、配偶者から身体的暴力を受けるおそれが大きいと認められる事情があったかどうかが重要です。

  

(1)保護命令の有効期間はどれくらい?

 保護命令には、①接近禁止命令、②退去命令、③子供への接近禁止命令、④親族等への接近禁止命令、⑤電話等の禁止命令があります。

 ①接近禁止命令は、被害者の身辺につきまとい、被疑者の住居や勤務先等の付近を徘徊することを禁止する命令で、有効期間は6か月間です。 

 ②退去命令は、被害者と同居している住居から退去し、その住居の付近を徘徊することを禁止する命令で、有効期間は2か月間です。

 ③子供への接近禁止命令は、被害者と同居している未成年の子供の身辺につきまとい、住居や学校等の付近を徘徊することを禁止する命令で、有効期間は6か月間です。

 ④親族等への接近禁止命令は、親族等の身辺につきまとい、住居や勤務先等の付近を徘徊することを禁止する命令で、有効期間は6か月間です。

 ⑤電話等の禁止命令は、ⓐ面会要求、ⓑ無言電話、©連続して電話、ファックス、電子メールの送信などの迷惑行為を禁止する命令で、有効期間は6か月間です。

 ③、④、⑤の命令が発令される前提として、接近禁止命令(①)が発令されることが必要なので、有効期間も同じになっています。

 

(2)保護命令の有効期間を延長するにはどうしたらいいの?

 保護命令の有効期間は、期間の経過によって終了してしまい、延長は認められていないので、保護命令を継続したい場合には、改めて保護命令(再度の保護命令)の申立をする必要があります。

 再度の保護命令が認められるためには、接見禁止命令(①)については、1回目の保護命令と同様、被害者がさらなる配偶者の身体的暴力によって生命・身体に重大な危害を受けるおそれが大きいことが必要です。

 ただ、この要件は、再度の申立のときを基準として判断するので、配偶者から身体的暴力を受けるおそれが大きいと認められる事情が、保護命令の期間中にあったかどうかが重要になります。

 例えば、保護命令の期間中に、保護命令に違反するような行動があったり、親族に「期間が終わったら覚えてろよ」等と暴力を振るうような言動がある場合には、再度の保護命令が認められることになります。

 これに対して、退去命令(②)については、1回目の保護命令とは別の要件が定められています。

 具体的には、ⓐ被害者の責に帰すことができない事由で転居が完了できないこと等、退去命令を再度発する必要があること、ⓑ相手の生活に特に著しい支障が生じないことが認められれば、再度退去命令が発令されます。

 例えば、躁うつ病の被害者が2か月間の退去命令の間に転居できなかったため、再度の退去命令を求めた事案で、裁判所は、被害者が躁うつ病で、障害等級2級と認定されていることからグループホームへの入居が望ましいが、保証人を不要とし、直ちに入居できる施設が容易に見つからず、転居の準備をするのに相当な時間を要することから、被害者に帰責性はなく、しかも、相手に保護命令に反した行動があり、また、相手方においても特に著しい支障を生ずるとは認められないとして、再度2か月間の退去命令を認めました(福岡高裁平成25年9月19日決定)。

 

(3)再度の保護命令の申立のときに何か注意することはある?

 先程も言ったとおり、再度の保護命令の申立は、1回目の保護命令とは別の新たな申立なので、再度の保護命令自体が保護命令の要件を充たしていなくてはいけません。

 保護命令の申立書には、警察署や配偶者暴力相談支援センター(DVセンター)等に相談した事実を記載する必要があるので、再度の保護命令の申立にあたっても、もう一度、事前に警察署やDVセンター等に相談に行っておく必要があります。

 また、再度の保護命令も1回目の保護命令と同じように、裁判所が双方から事情を聞いて判断するので、保護命令が発令されるまでに時間がかかります。そのため、1回目の保護命令の有効期間が終了する前に再度の保護命令が発令されるよう、時間に余裕を持って申立をする必要があります。

 

4.ご相談者へのアドバイス

 ご相談者の場合、再度、保護命令の申立をして、1回目と同じように接近禁止命令を出してもらうことになりますが、再度の保護命令の申立にあたっては、被害者がさらなる配偶者の身体的暴力によって生命・身体に重大な危害を受けるおそれが大きいことが必要です。

 ご質問には、保護命令の期間中に、夫から身体的暴力を受けるおそれのある夫の行動がありませんが、そのような行動がないとすると、夫の身体的暴力によって生命・身体に重大な危害を受けるおそれが大きいとはいえないので、保護命令が認められない可能性があります。

 したがって、ご相談者としては、夫から身体的暴力を受けるおそれがある具体的な事情について検討する必要があります。

 夫に対する恐怖心は簡単に消えるものではありませんが、再度の保護命令が認められない場合には、少なくとも何かあったときには、すぐに警察に連絡しておけるようにしておきましょう。

 

6.今回のポイント

 保護命令を継続したい場合には、改めて保護命令(再度の保護命令)の申立をする必要があります。

 接見禁止命令(①)については、1回目の保護命令と同様、被害者がさらなる配偶者の身体的暴力によって生命・身体に重大な危害を受けるおそれが大きいことが必要なので、保護命令の期間中に、配偶者から身体的暴力を受けるおそれが大きいと認められるような事情があるかどうかが重要です。

 退去命令(②)については、1回目の保護命令とは別の要件が定められています。 

 再度の保護命令の申立にあたっては、もう一度、事前に警察署やDVセンター等に相談に行っておく必要があります。

 再度の保護命令が発令されるまでには時間がかかるので、1回目の保護命令の有効期間が終了する前に再度の保護命令が発令されるよう、時間に余裕を持って申立をする必要があります。

 

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弁護士費用(税別)

① 離婚交渉・調停事件

  着手金 20万円  

  報酬金 20万円+慰謝料・財産分与で得た金額の報酬額(③)

  ※1 婚姻費用・養育費を請求する場合の着手金は、上記の着手金に含まれます。

 

② 離婚訴訟事件

  着手金 30万円  

  報酬金 30万円+慰謝料・財産分与で得た金額の報酬額(③)

  ※1 離婚交渉・調停事件に引き続き離婚訴訟事件を依頼する場合の着手金は10万円となります。

  

③ 慰謝料・財産分与で得た金額の報酬額(さらに10%OFF)

  300万円以下の場合            16%

  300万円を超えて3000万円までの場合  10%+18万円

  3000万円を超えて3億円までの場合    6%+138万円       

 

④ 婚姻費用・養育費で得た報酬金(さらに10%OFF)

  1か月の婚姻費用・養育費の2年分を基準として、③で算定した金額

 

⑤ DVによる保護命令の着手金・報酬金

  着手金 10万円  

  報酬金 0円

  

⑥ 着手金以外に日当は発生しません。

  その他に、印紙、郵券、交通費等の実費が発生します。  

 

2016.05.28更新

今回は、夫からDV(暴力)を受けている奥様から、DV夫と子供との面会交流の拒否についてのご相談です。

結論:DV夫と子供を直接面会させないことができます。

詳しくは下記のブログをお読みください。

DV夫と子供との面会交流でお悩みの方は、無料相談をご利用ください。

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1.ご相談者
 
 20代の女性(主婦) 

 ①夫は20代(会社員)

 ②婚姻期間は3年

 ③幼児が1人

 

2.ご相談の内容

 夫は、子供ができてから、気に入らないことがあると私に暴力を振るうようになり、現在、離婚の調停をしています。夫からは、子供との面会を要求されていますが、DVの夫に子供を会わせるのは、子供にとっても悪影響ですし、何より子供との面会のために私が夫と会うのも苦痛です。

 DVの夫と離婚するのに、子供と面会させないといけないのでしょうか?

 

3.ご相談への回答

 DVで保護命令が発令されている場合には、子供と直接会う方法での面会交流が認められないことがあります。  

 ただ、直接的な面会交流が認められない場合であっても、場合によっては、監護している親が手紙や写真を送ったり、監護していない親がプレゼントを送ったりするなどの、間接的な面会交流が認められることがあります。

  

(1)子供と面会させないといけないの?

 離婚すると父母のどちらかが親権者になり、子供を監護養育することになりますが、親権者とならなかった親として子供と会いたいと思うのは自然なので、法的な権利かどうか、親の権利なのか、子供の権利なのかといった議論はありますが、子供の監護の一内容として、子供を監護養育していない親が子供と面会すること(面会交流)が認められています(最高裁平成12年5月1日決定)。   

 他方、親ではない祖父母や兄弟姉妹には、面会交流権は認められないとするのが一般的です。

 

(2)面会交流は何を決めたらいいの?

 まずは、話し合いによって面会交流の日時、場所、回数、方法等について決めます。

 話し合いによって解決しない場合には、家庭裁判所に子の監護に関する処分(面会交流)の調停・審判の申立てをして、子供との面会交流を求めます。

 

(3)面会交流はどんな基準で決めるの?

 子供を監護養育していない親であっても、親子関係があることは間違いありませんし、子供の健全な成長の観点からも、できる限り面会交流が認められるべきとされています。

 ただ、面会交流にあたっては、子供の利益を最優先しなければならないとされているので、「子の福祉」が害されるような場合には、面会交流は認められません。

 たとえば、監護していない親が子供に暴力をふるっていたような場合には、面会によって子供に与える影響は大きいので、面会交流は認められません。

 面会交流を認めるかどうかは、父母の事情と、子供の事情を総合的に判断して、面会交流を認めることによって「子の福祉」を害さないかどうかで判断されます。

 具体的には、子供の年齢、子供の意向、子供の心身に及ぼす影響、子供の監護の状況、監護している親の生活状況、監護養育していない親と子供との関係、離婚原因等が考慮されます。

 

(4)DVの場合に面会交流が認められるの?

 DVで保護命令が発令されている場合には、子供と直接会う方法での面会交流が認められないことがあります。

 例えば、殴る、蹴るなどの暴力を振るい、骨折、打撲の傷害を負わせ、保護命令を発令された夫が、妻に一時的に行っていた面会交流を拒否されたので、7歳の子供への面会交流を求めた事案で、裁判所は、面会交流についての紛争状態が長期間にわたって続き、夫が妻を「虐待者」「異常者」等と非難したり、妻の意に反して未成年者に話しかけたりする一方、妻は精神的に疲弊し、夫に強い不信感、嫌悪感を抱いていることから、面会交流の実施に当たって協力関係を期待することは困難であり、また、面会交流を実施すれば、未成年者が両親の抗争に巻き込まれ、心情の安定を害するおそれが高く、第三者機関の関与があっても、円滑な面会交流は期待できず、さらに、夫にも妻や未成年者の心身の状況、生活状況等に配慮した適切な面会交流を期待することは困難であり、子の福祉に合致しないとして、面会交流を認めませんでした(仙台家裁平成27年8月7日審判)。

 ただ、直接的な面会交流が認められない場合であっても、場合によっては、監護している親が手紙や写真を送ったり、監護していない親がプレゼントを送ったりするなどの、間接的な面会交流が認められることがあります。

 例えば、物を投げたり、妻に暴力を振るって打撲の傷害を負わせ、保護命令を発令された夫が、3歳と1歳の子供への面会交流を求めた事案で、裁判所は、子供が別居後3年6か月以上父と面会しておらず、父と認識・記憶しているか怪しく、父の暴力を見てマイナスイメージを有している可能性があることから、直接的な面会交流は相当ではないとしつつ、夫が面会交流に応じない妻を激しく非難し、妻も心的外傷後ストレス障害であり、夫とのやりとりを前提とする面会交流への協力を求めることは無理であり、また、子供たちも父母の間に挟まれて苦しむことは容易に想像でき、情緒障害の診断もされていることから、妻と夫とのやりとりを前提とする面会交流は子の福祉に反するとして、4か月に1回程度、子供の写真を送ることを認めました(東京家裁平成27年2月27日審判)。

 このように、DVの場合に面会交流が認められるかどうかは、ケースバイケースです。

  

4.ご相談者へのアドバイス

 ご相談者がDVの夫に子供を会わせるのに夫と会うのが苦痛というのは、非常によく分かりますが、面会交流は「子の福祉」を害さない限り、できる限り認めるべきとされているので、DVだからと言って直ちに面会交流が認められないということにはなりません。

 ただ、DV被害によって直接夫と面会するのが難しいのが通常でしょうから、その場合には、第三者機関を利用しての面会交流だったり、手紙や写真などの間接的な面会交流が取られることがあります。

  

5.今回のポイント

 子供を監護養育していない親は、子供と面会すること(面会交流)が認められています。

 子供との面会交流については、まずは、話し合いによって面会交流の日時、場所、回数、方法等について決め、話し合いによって解決しない場合には、家庭裁判所に子の監護に関する処分(面会交流)の調停・審判の申立てをして、子供との面会交流を求めます。 

 面会交流は、できる限り認められるべきとされていますが、「子の福祉」が害されるような場合には、面会交流は認められません。

 DVで保護命令が発令されている場合には、子供と直接会う方法での面会交流が認められないことがありますが、直接的な面会交流が認められない場合であっても、場合によっては、監護している親が手紙や写真を送ったり、監護していない親がプレゼントを送ったりするなどの、間接的な面会交流が認められることがあります。

  

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弁護士費用(税別)

① 離婚交渉・調停事件

  着手金 20万円

  報酬金 20万円+慰謝料・財産分与で得た金額の報酬額(③)

  ※1 婚姻費用・養育費を請求する場合の着手金は、上記の着手金に含まれます。

 

② 離婚訴訟事件

  着手金 30万円   

  報酬金 30万円+慰謝料・財産分与で得た金額の報酬額(③)

  ※1 離婚交渉・調停事件に引き続き離婚訴訟事件を依頼する場合の着手金は10万円となります。

  

③ 慰謝料・財産分与で得た金額の報酬額(さらに10%OFF)

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  300万円を超えて3000万円までの場合  10%+18万円

  3000万円を超えて3億円までの場合    6%+138万円       

 

④ 婚姻費用・養育費で得た報酬金(さらに10%OFF)

  1か月の婚姻費用・養育費の2年分を基準として、③で算定した金額

 

⑤ DVによる保護命令の着手金・報酬金

  着手金 10万円   

  報酬金 0円

  

⑥ 着手金以外に日当は発生しません。

  その他に、印紙、郵券、交通費等の実費が発生します。  

 

 

2016.05.26更新

今回は、浮気(不倫)をしたご主人から、浮気した夫が離婚するための別居期間についてのご相談です。

結論:6~8年別居していれば、離婚できる可能性があります。

詳しくは下記のブログをお読みください。

浮気をしたけれど離婚したいとお悩みの方は、無料相談をご利用ください。

① まずは電話で質問してみる03-6912-3900(平日9:00~19:00)タップするとつながります。

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1.ご相談者

 40代の男性

 ①妻は40代

 ②婚姻期間は17年

 ③高校生と中学生の子供がいる

 

2.ご相談の内容

 私が浮気(不倫)したことが原因で、3年前に妻と別居しています。現在は、浮気(不倫)相手の女性と一緒に暮らし、子供もいます。

 浮気(不倫)した私の方からも、別居していれば離婚を請求できると聞いたのですが、何年別居していればよいのでしょうか?

 

3.ご相談への回答

 浮気(不倫)した方からの離婚の請求が認められるためには、少なくとも6~8年は別居している必要があります。

 

(1)浮気(不倫)した方から離婚を請求することはできるの?

 浮気(不倫)など離婚の原因を作った配偶者のことを「有責配偶者」(ゆうせきはいぐうしゃ)といいます。

 かつて、有責配偶者からの離婚請求は、正義・公平や社会倫理に照らして許されるものではありませんし、離婚について責任のない配偶者を保護する観点から認められていませんでした。

 ところが、昭和62年に、36年間浮気相手と同居し、浮気相手の子供2人を認知している夫が妻に離婚を請求した事案で、最高裁判所は、夫婦の共同生活を営む意思を確定的に喪失してその実体を欠き、回復の見込みが全くない場合には、戸籍上だけの婚姻を存続させることは不自然であるから、正義・公平の観念、社会的倫理観(信義誠実の原則)に照らして容認されるような場合には、有責配偶者からの離婚請求も認められるとしました(最高裁昭和62年9月2日判決)。

 そのため、以後、有責配偶者からの離婚請求であっても離婚が認められるようになりました。

 

(2)どんな場合に離婚請求が認められるの?

 有責配偶者からの離婚が認められると言っても、あくまで信義誠実の原則に照らして容認される場合でなければいけません。

 具体的には、①夫婦の別居が夫婦の年齢と同居期間との対比において相当の長期間に及んでいること②夫婦の間位に未成熟の子がいないこと③相手の配偶者が離婚によって精神的・社会的・経済的に極めて過酷な状態におかれるなど、離婚請求を認容することが著しく社会正義に反するといえるような特段の事情が認められないこと、が必要とされています(最高裁昭和62年9月2日判決)。

 

(3)何年別居すればいいの?

 どれくらいの別居期間であれば「相当の長期間」といえるのかは一概にいえません。

 昭和62年の最高裁は、36年の別居期間で離婚を認めましたが、その後は、30年(最高裁昭和62年11月24日判決)、22年(最高裁昭和63年2月12日判決)、16年(最高裁昭和63年4月7日判決)とだんだん短くなっています。

 現在では、例えば、夫52歳、妻55歳、同居期間23年、別居期間8年、子供が全員成人している場合に、浮気をした夫が妻に離婚を求めた事案で、最高裁判所は、別居期間は8年だが、夫は別居後も妻子の生活費を負担し、別居後間もなく浮気相手との関係を解消し、さらに離婚にあたり財産関係の清算について具体的で相応の誠意がある提案をし、他方、妻は夫名義の不動産に処分禁止の仮処分を執行し、成年に達した子供も離婚については母の意思に任せる意向というのであるから、格別の事情のない限り、別居期間の経過に伴い、双方の諸事情が変容し社会的意味も変化したとして、離婚を認めました(最高裁判所平成2年11月8日判決)。

 また、夫52歳、妻51歳、同居期間22年、別居期間6年、子供が全員成人している場合に、浮気をした夫が妻に離婚を求めた事案で、裁判所は、別居期間は6年であるが、もともと会話の少ない意思の疎通が不十分な夫婦で、夫が妻と外国人男性との交友に不倫の疑念を抱いて溝が大きく広がったこと、子供はいずれも成人していること、妻は学校に勤務して相当の収入を得ていること、夫は離婚に伴って妻に建物を分与し、住宅ローンも完済するまで払う意向を表明していることを理由に、夫の離婚請求を認めました(東京高裁平成14年6月26日判決)。

 これに対して、次のような場合には、離婚の請求が認められていません。

 例えば、夫60歳、妻57歳、同居期間22年、別居期間8年、子供が全員成人している場合に、浮気をした夫が妻に離婚を求めた事案で、最高裁判所は、別居期間は8年であり、双方の年齢や同居期間を考慮すると、別居期間が相当の長期間に及んでいるとはいえないとして、夫の離婚請求を認めませんでした(最高裁判所平成元年3月28日判決)。

 同居期間27年、別居期間5年、子供が全員成人している場合に、浮気をした夫が妻に離婚を求めた事案で、裁判所は、別居生活は合意によるものでない上、別居期間は必ずしも相当の長期間にわたっているとはいえず、今後の妻の経済的基盤も安定しているものとは見られず、信義誠実の原則に反するとして、夫の離婚請求を認めませんでした(東京高裁昭和62年9月24日判決)。

 このように、別居期間が6~8年で離婚が認められている場合もあれば、8年で離婚が認められない場合もあって一概にはいえませんが、少なくとも別居期間として6~8年くらいは必要ということになります。

 ただ、そもそも、有責配偶者からの離婚請求が認められるかどうかは、他の要件とも関わりますし、離婚が認められた判例は、未成熟子がいない場合で、有責配偶者が生活費の負担や財産分与の提案をしたり、婚姻関係の破綻についての有責性が低い場合なので、別居期間が6~8年経っているからといって、離婚が認められることにはならないことに注意が必要です。

  

4.ご相談者へのアドバイス

 ご相談者の場合、別居期間がまだ3年であることを考えると、現時点で離婚が認められることはなかなか難しいといえます。

 しかも、高校生と中学生の子供がいるとなると、なおさら離婚が認められる可能性は低くなります。

  ただ、将来的に、離婚が認められるかどうか微妙な別居期間になったときには、生活費の負担等、それまでの対応が離婚の判断に影響してくるので、その点については誠意ある対応をしておくとよいでしょう。

 

5.今回のポイント

 浮気をした配偶者からの離婚請求が認められるためには、①夫婦の別居が夫婦の年齢と同居期間との対比において相当の長期間に及んでいること、②夫婦の間位に未成熟の子がいないこと、③相手の配偶者が離婚によって精神的・社会的・経済的に極めて過酷な状態におかれるなど、離婚請求を認容することが著しく社会正義に反するといえるような特段の事情が認められないことが必要で、別居期間は要件の1つにすぎません。

 別居期間は、少なくとも6~8年くらいは必要ですが、別居期間が6~8年経っているからといって、離婚が認められるとは限りません。

 離婚を認められやすくするためには、生活費の負担や財産分与で相手に有利な提案をするなど、誠意ある対応をする必要があります。

 

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弁護士費用(税別)

① 離婚交渉・調停事件

  着手金 20万円 

  報酬金 20万円+慰謝料・財産分与で得た金額の報酬額(③)

  ※1 婚姻費用・養育費を請求する場合の着手金は、上記の着手金に含まれます。

 

② 離婚訴訟事件

  着手金 30万円  

  報酬金 30万円+慰謝料・財産分与で得た金額の報酬額(③)

  ※1 離婚交渉・調停事件に引き続き離婚訴訟事件を依頼する場合の着手金は10万円となります。

  

③ 慰謝料・財産分与で得た金額の報酬額(さらに10%OFF)

  300万円以下の場合          16%

  300万円を超えて3000万円までの場合  10%+18万円

  3000万円を超えて3億円までの場合    6%+138万円       

 

④ 婚姻費用・養育費で得た報酬金(さらに10%OFF)

  1か月の婚姻費用・養育費の2年分を基準として、③で算定した金額

 

⑤ DVによる保護命令の着手金・報酬金

  着手金 10万円  

  報酬金0円

  

⑥ 着手金以外に日当は発生しません。

  その他に、印紙、郵券、交通費等の実費が発生します。  

 

2016.05.25更新

今回は、浮気(不倫)をした夫(有責配偶者)から離婚を求められている奥様から、浮気した夫からの離婚請求が認められるかどうかのご相談です。

結論:浮気をした夫からの離婚請求が認められることもあります。

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1.ご相談者 

 30代の女性(会社員) 

 ①夫は30代(会社員)

 ②婚姻期間は8年

 ③幼稚園の子供が1人

 

2.ご相談の内容

 1年くらい前に夫が浮気(不倫)をしていることが分かりました。私が夫を責めると、夫は開き直って家を出て行き、現在も浮気(不倫)の女性と一緒に暮らしています。

 ところが、最近になって、突然、夫から「離婚してほしい」と言われました。

 私が「離婚するつもりはない」と言うと、夫は「離婚しないなら裁判をする」と言ってきました。

 私には、まだ小さい子供もいますし、夫が浮気(不倫)をしたのに、なぜ私が夫に言われるまま離婚しなければならないのか全く理解できません。

 浮気(不倫)をした夫からの離婚の請求は認められるのでしょうか?

 

3.ご相談への回答

 離婚の原因を作った有責配偶者からの離婚請求であっても、一定の要件を充たす場合には離婚の請求が認められます。 

 

(1)浮気(不倫)をした夫(有責配偶者)からの離婚請求は認められるの?

 浮気(不倫)など離婚の原因を作った配偶者のことを「有責配偶者」(ゆうせきはいぐうしゃ)といいます。 

 かつて、有責配偶者からの離婚請求は、正義・公平や社会倫理に照らして許されるものではありませんし、離婚について責任のない配偶者を保護する観点から認められていませんでした。

 ところが、昭和62年に、36年間浮気相手と同居し、浮気相手の子供2人を認知している夫が妻に離婚を請求した事案で、最高裁判所は、夫婦の共同生活を営む意思を確定的に喪失してその実体を欠き、回復の見込みが全くない場合には、戸籍上だけの婚姻を存続させることは不自然であるから、正義・公平の観念、社会的倫理観(信義誠実の原則)に照らして容認されるような場合には、有責配偶者からの離婚請求も認められるとしました(最高裁昭和62年9月2日判決)。

 そのため、以後、有責配偶者からの離婚請求であっても離婚が認められるようになりました。

  

(2)どんな場合に離婚請求が認められるの?

 有責配偶者からの離婚が認められると言っても、あくまで信義誠実の原則に照らして容認される場合でなければいけません。

 具体的には、①夫婦の別居が夫婦の年齢と同居期間との対比において相当の長期間に及んでいること、②夫婦の間に未成熟の子がいないこと、③相手の配偶者が離婚によって精神的・社会的・経済的に極めて過酷な状態におかれるなど、離婚請求を認容することが著しく社会正義に反するといえるような特段の事情が認められないこと、が必要とされています(最高裁昭和62年9月2日判決)。

 

(3)別居期間ってどれくらいなの?

 ①の別居期間ですが、同居期間と比較してどれくらいの期間であれば長期間といえるのかは一概にいえません。

 昭和62年の最高裁は、36年の別居期間で離婚を認めましたが、その後は、30年(最高裁昭和62年11月24日判決)、22年(最高裁昭和63年2月12日判決)、16年(最高裁昭和63年4月7日判決)とだんだん短くなり、8年(最高裁平成2年11月8日判決)、さらには6年(東京高裁平成14年6月26日判決)で離婚が認められる場合もあります。

 

(4)未成熟の子って20歳までなの?

 ②の未成熟の子については、必ずしも20歳を基準にして画一的に決めるわけではありません。

 例えば、浮気をした夫が19歳の子供がいる妻に離婚を求めた事案で、裁判所は、子供は未成年者とはいえ、既に19歳の半ばを超え、大学生となり寮に入って独立して生活しているとして、未成熟の子とは認めませんでした(大阪高裁昭和62年11月26日判決)。ただし、結論としては、離婚の請求は認められていません。

 逆に、20歳を超えていても、未成熟の子にあたる場合もあります。

 例えば、浮気をした夫が成年の子供がいる妻に離婚を求めた事案で、裁判所は、子供は既に成年に達し、大学を卒業しているが、肢体麻痺の障害により両手両足が不自由で、日常生活全般にわたり介護が必要な状況にあるから、実質的には未成熟の子と同視できるとし、結論として夫の離婚の請求を認めませんでした(東京高裁平成19年2月27日判決)。

 また、未成熟の子がいるからといって、直ちに離婚請求が認められないというわけではありません。

 例えば、会社の経営に行き詰って家出をした後、女性と同棲するようになった夫が高校2年生の子供がいる妻に離婚を求めた事案で、裁判所は、4人の子供のうち3人は成人して独立し、1人は高校2年生で未成熟の子ではあるが、同人は3歳の幼少から一貫して妻に育てられ、まもなく高校を卒業する年齢に達し、他方、これまで夫は毎月15万円を送金し、今後も離婚に伴う経済的給付の実現を期待でき、未成熟の子の存在が離婚の請求の妨げにはならないとして、夫の離婚の請求を認めました(最高裁平成6年2月8日判決)。

  

(5)精神的・社会的・経済的に極めて過酷な状態ってどんな場合?

 ③の離婚によって精神的・社会的・経済的に過酷な状態おかれないことについては、精神的・社会的に過酷な状態が問題となることはほとんどなく、経済的に過酷な状態におかれるかどうかが問題となります。

 例えば、先程の浮気をした夫が障害者の成年の子供がいる妻に離婚を求めた事案では、介助を必要とする身体障害者の子供を放置して母親が相当時間就業することは不可能であり、54歳の年齢では安定した職業を見つけることも困難であり、また、妻は、夫が賃借する建物に住んでいて、離婚した場合には建物からの退去を余儀なくされる可能性もあるから、離婚により経済的に困窮することは十分予想されるとして、夫の離婚の請求を認めませんでした(東京高裁平成19年2月27日判決)。

 これとは逆に、妻の不倫疑惑から別居して他の女性と同居している夫が妻に離婚を求めた事案では、裁判所は、別居期間が6年で、子供は成人して大学を卒業し、未成熟の子がいないことに加え、妻が英語の教師として勤務し相当の収入を得ていることや、夫が離婚に伴い妻が住んでいる建物を妻に与え、住宅ローンも完済するまで払い続けることを表明していることを理由として、夫の離婚の請求を認めました(東京高裁平成14年6月26日判決)。

 ここでは、妻に相当な収入があることと、住宅が確保される可能性が高いことが経済的に過酷な状態ではないと判断されています。

 

4.ご相談者へのアドバイス

 ご相談者の場合、まだ別居してから1年くらいしか経っていませんし、お子さんも小さいので、離婚するとなると経済的にもかなり苦しくなります。

 したがって、離婚が認められる可能性は低いと思われます。

 離婚したくないのであれば、夫の要求を拒否していればよいでしょう。

 なお、別居しているとのことですので、婚姻費用の請求は忘れずにしましょう。

 

5.ご相談後の対応

(1)夫からの離婚調停の申立て

 アドバイスに従って、ご相談者が夫に離婚を拒否したところ、夫は、離婚の調停を申し立ててきました。
 夫にも弁護士が代理人として就きました。

 調停では、こちらから、調停員に、夫が不倫していたことや別居期間が短いこと、小さい子供がいること、奥様が専業主婦で経済力がないことなどを説明しました。

 夫は、不倫を認めました。

 代理人が就いていたので、離婚が難しいと考えていたのか、もっぱら離婚するための金銭的な条件について話し合いをしました。

 夫からは最初に500万円の提案がありましたが、こちらからは今後の生活費と慰謝料を含めて2000万円を要求しました。

   奥様としては、金銭的な条件もさることながら、やはり心情的に許せず、子供もまだ小さくて将来の生活に不安がありました。そのため、最終的には離婚には応じず、調停は不成立になりました。

 その後、夫から離婚の訴訟は提起されていません。

 

(2)今後の展開

 夫は、最終的には離婚訴訟をしてきませんでしたが、いずれ離婚訴訟をしてくる可能性は高いと言えます。そのときには、また対応する必要があります。

 いつの時点で訴訟を提起してくるか分かりませんが、今回とは事情が違うので、そのときの状況に応じて離婚請求を認めるかどうかが判断されます。

 

6.今回のポイント

 有責配偶者からの離婚請求も、一定の要件を充たす場合には認められます。

 有責配偶者からの離婚請求が認められるためには、①夫婦の別居が夫婦の年齢と同居期間との対比において相当の長期間に及んでいること、②夫婦の間位に未成熟の子がいないこと、③相手の配偶者が離婚によって精神的・社会的・経済的に極めて過酷な状態におかれるなど、離婚請求を認容することが著しく社会正義に反するといえるような特段の事情が認められないこと、が必要です。

 別居期間はだんだん短くなり、8年、さらには6年で離婚が認められる場合もあります。

 未成熟の子については、必ずしも20歳を基準にして画一的に決めるわけではなく、20歳を超えていても、未成熟の子にあたる場合もあります。

 未成熟の子がいるからといって、直ちに離婚請求が認められないというわけではありません。

 有責配偶者からの離婚請求が認められるかどうかは、ケースバイケースなので、それぞれの事情を具体的に考慮して総合的に判断する必要があります。

 

当弁護士へご相談の際には、初回60分の無料相談をご利用いただけます。

まずは、安心してお気軽にご相談ください。

 

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弁護士費用(税別)

 

① 離婚交渉・調停事件

  着手金 20万円   

  報酬金 20万円+慰謝料・財産分与で得た金額の報酬額(③)

   ※1 婚姻費用・養育費を請求する場合の着手金は、上記の着手金に含まれます。

 

② 離婚訴訟事件

  着手金 30万円   

  報酬金 30万円+慰謝料・財産分与で得た金額の報酬額(③) 

  ※1 離婚交渉・調停事件に引き続き離婚訴訟事件を依頼する場合の着手金は10万円となります。

 

③ 慰謝料・財産分与で得た金額の報酬額(さらに10%OFF)

  300万円以下の場合          16%

  300万円を超えて3000万円までの場合  10%+18万円

  3000万円を超えて3億円までの場合    6%+138万円        

 

④ 婚姻費用・養育費で得た報酬金(さらに10%OFF)

  1か月の婚姻費用・養育費の2年分を基準として、③で算定した金額

 

⑤ DVによる保護命令の着手金・報酬金

  着手金 10万円

  報酬金 0円

 

⑥ 着手金以外に日当は発生しません。

  その他に、印紙、郵券、交通費等の実費が発生します。  

 

2016.05.24更新

今回は、夫に浮気(不倫)された奥様から、浮気(不倫)相手に対する慰謝料についてのご相談です。

結論:夫と離婚する場合、浮気(不倫)相手に100~300万円の慰謝料を請求できる可能性があります。離婚しない場合には、それよりも低くなります。

詳しくは下記のブログをお読みください。

浮気相手に対する慰謝料でお悩みの方は、無料相談をご利用ください。

① まずは電話で質問してみる03-6912-3900(平日9:00~19:00)タップするとつながります。

  ※三ツ村(ミツムラ)をご指名ください。お話をお聞きして簡単なアドバイス(10分程度)をさせていただきます。

② まずはメールで質問してみる➡お問い合わせフォームはこちら 

 ※弁護士に直接メールが届きます。簡単なアドバイスをさせていただきます。

③ 無料相談を予約する➡ご予約はこちら ※空き時間を検索できます。 



1.ご相談者

 30代の女性(主婦) 

 ①夫は40代(会社員)

 ②婚姻期間は9年

 ③小学生の子供が1人

 

2.ご相談の内容

 2~3か月前に私が子供を連れて実家に帰り、実家から自宅に戻ってくると、家の様子がおかしく、夫の様子もおかしかったので、興信所に素行調査をしてもらったら、夫が不倫をしていることが分かりました。

 まだ、子供も小さいので、夫と離婚するかどうかは迷っていますが、相手の女性には、きっちり慰謝料を払ってもらいたいと思います。

 浮気をした相手の女性に、いくら慰謝料を請求できるでしょうか?

 

3.ご相談への回答

 夫と離婚する場合、浮気相手に請求する慰謝料の相場は100~300万円です

 離婚しない場合には、それよりも低くなります。

 

(1)どんな場合に浮気(不倫)相手に慰謝料を請求できるの?

 浮気は、性的関係を持つことによって相手方配偶者の夫婦としての権利を侵害するわけですから、当然違法となり、慰謝料を払わなければなりません(最高裁昭和53年3月30日判決)。

 浮気相手への慰謝料が認められるためには、まず、①浮気の事実があることが必要です。

  浮気の事実は、写真・動画、メール・SNS、浮気を認めた録音、ラブホテルの領収書、調査会社による素行調査の報告書などによって立証します。

 浮気の事実が証明できないと、慰謝料は請求できません。

 例えば、夫の社宅で一緒に鍋料理を食べていた女性に対して妻が浮気を理由に400万円の慰謝料を請求した事案で、裁判所は、夫が妻の追及にあいまいな対応をしたのは、妻の執拗な追及に辟易し、反論しても無駄であるとの投げやりな気持ちから生返事を繰り返していただけであり、また、鍋料理を二人で食べていたことは、女性が妻から追い詰められた精神状態で夫と相談せざるを得ない状況で、仕事を抜け出せない夫が社宅で待ってもらっていたということが認められ、これだけでは浮気を推認させるに十分なものとはいえず、浮気の立証はないとして、慰謝料の請求を認めませんでした(東京地裁平成28年8月2日判決)。

 次に、慰謝料が認められるためには、②浮気相手が浮気であること、つまり自分の交際相手が結婚していることを認識しているか、認識していないことに過失があることが必要です。

 よく浮気相手から「結婚しているとは知らなかった」という反論がされますが、当然結婚していると気付けた場合には過失があるということになります。

 例えば、妻が夫(A)の浮気相手に慰謝料を請求したのに対して、浮気相手が既に妻とは離婚したとのAの発言から結婚していたとは知らず、過失もないと主張した事案で、裁判所は、浮気相手がAの住民票やパスポート等の書類を見れば、Aの在留資格が永住者の配偶者になっていたことが確認でき、また、Aの母が来日した際、子供をめぐって妻とAとの紛争を目の当たりにしているのであるから、AやAの母に問いただして離婚していないことを知ることができたのに、安易にAの発言を信じたことについて過失があるとして、妻の慰謝料請求を認めました(東京地裁平成28年5月9日判決)。

 次に、慰謝料が認められるためには、③夫婦関係が破綻していないことが必要です。

 浮気をした当時、既に夫婦関係が破綻している場合には、配偶者には婚姻共同生活の平和の維持という法的な利益がなく、権利侵害が認められないからです(最高裁平成8年3月26日判決)。

 例えば、妻が夫(A)と同棲し、子供を出産した浮気相手に慰謝料を請求した事案で、裁判所は、浮気相手がAと肉体関係を持ったのは、Aが別居した後のことで、その当時、夫婦関係は破綻していたところ、浮気相手はAから妻と離婚することになっていると聞き、別居して1人で生活していたAの話を信じて肉体関係を持ち、同棲に至っているから、浮気相手の行為は妻の婚姻関係を破壊したとはいえないとして、妻の慰謝料請求を認めませんでした(東京高裁平成4年5月28日判決)。

 

(2)浮気(不倫)相手に請求する慰謝料の相場は?

 浮気の慰謝料は、浮気の期間や回数の他、夫婦の年齢、収入、婚姻期間、婚姻生活の状況、子供の有無、浮気によって婚姻生活が破綻したか否か等が考慮されます。

 このように、浮気の慰謝料はさまざまな事情が考慮されるので、その金額もケースバイケースですが、浮気によって離婚した場合には、一般的に慰謝料が高くなる傾向があり、慰謝料の相場としては100~300万円程度と言われています。 

 例えば、先程の平成28年5月9日の判例では、結婚5年で、1歳の子供がいる妻が、夫の浮気相手に慰謝料を請求した事案で、裁判所は、浮気相手は、妻とは離婚した旨の夫の発言を漫然と信用した点で落ち度があるが、その主要な責任は虚偽の説明をした夫にあり、過失の程度は重大とはいえないこと、妻が夫に損害賠償を請求していることを理由として、慰謝料を100万円としました。

 また、結婚20年で、2人の未成年の子供がいる妻が、夫の浮気相手に慰謝料を請求した事案で、裁判所は、婚姻関係の破綻が夫と浮気相手の交際であること、既に離婚していること、浮気相手は浮気についての責任を全く自覚していないこと、夫と浮気相手の間に子供がいることなどを理由として、慰謝料を200万円としました(東京地裁平成19年12月27日判決)。

 結婚20年で、2人の成年、1人の未成年の子供がいる妻が、夫の浮気相手に慰謝料を請求した事案で、裁判所は、浮気相手は夫と連帯して責任を負うこと、一度交際を解消した後、再度交際を開始し、夫と浮気相手が同居して長期間(9年)経過していること、夫が浮気相手との間の子供を認知していること、妻から離婚訴訟が提起されていることなどを理由として、慰謝料を300万円としました(東京地裁平成28年4月6日判決)。

 以上は、離婚した場合の慰謝料です。

 

(3)夫と離婚しない場合の慰謝料はどうなるの?

 離婚せずに浮気相手に慰謝料を請求する場合は、離婚する場合と比べて一般的に低くなる傾向にあります。

 例えば、夫とは離婚していない妻が夫の浮気相手に慰謝料を請求した事案で、裁判所は、妻は、夫婦関係が20年以上継続し、浮気によって婚姻関係、家庭生活の平穏が相当程度、乱されているが、現時点で離婚しておらず、夫の無資力により浮気相手から夫への請求ができない可能性があり、浮気を主導したのが夫であったことを理由に、慰謝料を50万円としました(東京地裁平成28年3月24日判決)。

 また、結婚して19年になる妻が夫の浮気相手に慰謝料を請求した事案で、裁判所は、交際期間が1年8カ月と比較的短期間であり、夫婦の婚姻関係は現在も円満に継続していること、夫は浮気相手に対して、再三婚姻関係が破綻していると虚偽の説明をして交際を求めていたことを理由として、慰謝料を100万円としました(東京地裁平成28年4月22日判決)。

 

4.ご相談者へのアドバイス

 ご相談者の場合、素行調査によって浮気が認められたということなので、浮気自体はあまり問題はなさそうですし、夫婦関係も破綻していないので、浮気相手の認識は問題にはなりますが、慰謝料自体は認められる可能性は高そうです。

 ご相談者は現在、離婚をするかどうか迷っているということですが、仮に離婚しないとすると、離婚した場合と比べて慰謝料は低くなりますので、注意が必要です。

 慰謝料はケースバイケースですが、離婚しない場合は、50~100万円、離婚する場合には100~300万円がおおよその目安になります。

 

5.今回のポイント

 浮気相手への慰謝料が認められるためには、①浮気の事実があること、②浮気相手が自分の交際相手が結婚していることを認識しているか、認識していないことに過失があること、③夫婦関係が破綻していないことが必要です。 

 浮気の慰謝料の金額は、浮気の期間や回数の他、夫婦の年齢、収入、婚姻期間、婚姻生活の状況、子供の有無、浮気によって婚姻生活が破綻したか否か等が考慮されます。

 離婚した場合の浮気相手に対する慰謝料の相場は100~300万円程度です。

 

当弁護士へご相談の際には、初回60分の無料相談をご利用いただけます。

まずは、安心してお気軽にご相談ください。

 

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弁護士費用(税別)

① 離婚交渉・調停事件

  着手金 20万円   

  報酬金 20万円+慰謝料・財産分与で得た金額の報酬額(③)

  ※1 婚姻費用・養育費を請求する場合の着手金は、上記の着手金に含まれます。

 

② 離婚訴訟事件

  着手金 30万円   

  報酬金 30万円+慰謝料・財産分与で得た金額の報酬額(③)

  ※1 離婚交渉・調停事件に引き続き離婚訴訟事件を依頼する場合の着手金は10万円となります。

  

③ 慰謝料請求事件

  着手金(さらに10%OFF) 

  300万円以下の場合           8%(ただし、最低10万円)

  300万円を超えて3000万円までの場合   5%+9万円

  3000万円を超えて3億円までの場合     3%+69万円       

 

④ 慰謝料・財産分与で得た金額の報酬額(さらに10%OFF)

  300万円以下の場合          16%

  300万円を超えて3000万円までの場合  10%+18万円

  3000万円を超えて3億円までの場合    6%+138万円       

 

⑤ 婚姻費用・養育費で得た報酬金(さらに10%OFF)

  1か月の婚姻費用・養育費の2年分を基準として、③で算定した金額

 

⑥ DVによる保護命令の着手金・報酬金

  着手金 10万円  

  報酬金 0円

  

⑦ 着手金以外に日当は発生しません。

  その他に、印紙、郵券、交通費等の実費が発生します。  

 

2016.05.23更新

今回は、浮気(不倫)した夫と離婚を考えている奥様から、浮気をした夫に対する慰謝料の相場についてのご相談です。

結論:浮気が原因で離婚する場合、200~300万円の慰謝料を請求できる可能性があります。

詳しくは下記のブログをお読みください。

浮気をした夫に対する慰謝料でお悩みの方は、無料相談をご利用ください。

① まずは電話で質問してみる03-6912-3900(平日9:00~19:00)タップするとつながります。

  ※三ツ村(ミツムラ)をご指名ください。お話をお聞きして簡単なアドバイス(10分程度)をさせていただきます。

② まずはメールで質問してみる➡お問い合わせフォームはこちら 

 ※弁護士に直接メールが届きます。簡単なアドバイスをさせていただきます。

③ 無料相談を予約する➡ご予約はこちら ※空き時間を検索できます。

  

1.ご相談者 
 
 50代の女性(主婦) 

 ①夫は50代(公務員)

 ②婚姻期間は31年

 ③長男(成人)、長女(成人)


2.ご相談の内容
 
 半年くらい前から、朝帰りや外泊が多くなり、興信所を使って素行調査をしてもらったら、クラブのホステスと浮気していることが分かりました。夫は以前にもクラブのホステスと不倫していたことがあり、そのときは、子供が学生で、夫が浮気を認めて謝ったので、仕方なく離婚をするのを思いとどまりましたが、今回は我慢できません。

 浮気をした夫と離婚する場合、慰謝料の相場はいくらでしょうか?

 

3.ご相談への回答

 浮気が原因で離婚する場合の慰謝料の相場は200~300万円くらいです

  

(1)慰謝料ってどうやって決めるの?

 浮気が原因で離婚する場合の慰謝料を決めるにあたって、特に明確な基準があるわけではありません。というのも、慰謝料は精神的苦痛を慰謝するために支払われ、精神的苦痛は人それぞれによって様々なので、明確な基準を作ることができないからです。

 慰謝料の金額を決めるにあたっては、浮気の期間や回数、夫婦の年齢、収入、婚姻期間、結婚生活の状況、子供の有無、浮気された方の落ち度等が考慮されます。

 これらの事情について言えば、例えば、浮気の期間が長く、回数が多い場合には、精神的苦痛も大きいので、慰謝料の金額が大きくなる可能性があります。また、婚姻期間が長く、夫婦の年齢が高いような場合にも、金額が高くなる可能性があります。子供がいる場合や浮気した方の収入が多い場合も同様です。

 逆に、浮気された方に落ち度がある場合には、慰謝料の金額が低くなる可能性があります。

 このように、不倫によって離婚する場合の慰謝料は、さまざまな事情が考慮されるので、その金額もケースバイケースです。

 

(2)慰謝料の相場っていくらくらい?

 浮気が原因で離婚する場合の慰謝料には、①浮気自体に対する慰謝料②浮気によって離婚したことに対する慰謝料があります。

 不倫が原因で離婚した場合の慰謝料の相場は200~300万円くらいです。

 例えば、結婚生活が30年以上で、夫(60代)による会社の複数の女性との浮気と言葉の暴力を理由に、妻(60代)が夫に離婚、慰謝料などを請求した事案で、裁判所は、うち1人については、夜間に女性宅を訪問し、辺りを窺う状況からすると男女関係にあったことが強く推認されるとした上で、夫が報酬等を全て妻に渡し、妻も株式投資をするなど経済的に不自由なく生活し、夫が既に定年していつまで勤務し、収入を得られるか不明であることなどを理由に、200万円の慰謝料を認めました(東京地裁平成16年9月28日判決)。 

 また、結婚生活が30年以上で、夫の借金や浮気等を理由に、妻が夫に離婚、慰謝料などを請求した事案で、裁判所は、夫が多額の借金を負担して、妻に生活費として10万円しか渡さず、別居の約1年前から浮気していたのであるから、婚姻関係が破綻した主たる原因は夫にあるとして、300万円の慰謝料を認めました(東京地裁平成17年6月24日判決)。

 これ以上の慰謝料が認められた事例もあります。

 例えば、結婚生活が20年以上で、夫(40代)の多数の女性との浮気と暴力を理由に、妻(40代)が夫に離婚、慰謝料などを請求した事案で、裁判所は、夫が1年10か月にわたって浮気をし、浮気発覚後も継続していたこと、妻が浮気相手の女性を会社から追放したことに反発した夫が妻に暴力を振るって怪我をさせたこと、夫は会社を経営し、実父の会社の取締役でもあること、妻は専業主婦で、未成年の子供が2人いることなどを理由に、500万円の慰謝料を認めました(東京地裁平成16年2月16日判決)。

 逆に、低い慰謝料しか認められなかった事例もあります。

 例えば、結婚生活が25年以上で、夫(60代)の浮気を理由に、妻(50代)が夫に離婚、慰謝料などを請求した事案で、裁判所は、結婚当初から複数の女性関係があったことは認められず、婚姻関係の破綻が決定的になったのは、別居の直前3か月前の不貞行為であること、長く家庭内別居の状態にあり、家庭内別居につき特に夫により大きな責任があったというわけではないことなどを理由として、100万円の慰謝料を認めました(東京地裁平成15年3月24日判決)。 

 

4.ご相談者へのアドバイス

 ご相談者の場合、2回目の不倫は素行調査の報告書があるので問題ありませんが、1回目は夫が不倫を認めているだけなので、それを裏付ける資料があればよいでしょう。

 慰謝料の金額については、ケースバイケースなので、確定はできませんが、婚姻期間はかなり長く、年齢も高い方ですし、不倫が2回目ということになれば、精神的苦痛は大きいので、200~300万円の相場程度の慰謝料は認められる可能性があります。

 

5.今回のポイント

  不倫が原因で離婚する場合の慰謝料には、①不倫自体に対する慰謝料と②不倫によって離婚したことに対する慰謝料があります。

 不倫が原因で離婚した場合の慰謝料の相場は200~300万円くらいと言われています。 

 慰謝料の金額を決めるにあたっては、不倫の期間や回数、夫婦の年齢、収入、婚姻期間、結婚生活の状況、子供の有無、不倫(浮気)された方の落ち度等が考慮されます。 

 不倫の期間が長く、回数が多い場合や、婚姻期間が長く、夫婦の年齢が高いような場合、子供がいる場合や不倫した方の収入が多い場合には、慰謝料の金額が高くなる可能性があります。

 逆に、不倫された方に落ち度がある場合には、慰謝料の金額が低くなる可能性があります。



当弁護士へご相談の際には、初回60分の無料相談をご利用いただけます。

まずは、安心してお気軽にご相談ください。

 

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弁護士費用(税別)

① 離婚交渉・調停事件

  着手金 20万円

  報酬金 20万円+慰謝料・財産分与で得た金額の報酬額(③)

  ※1 婚姻費用・養育費を請求する場合の着手金は、上記の着手金に含まれます。

 

② 離婚訴訟事件

  着手金 30万円   

  報酬金 30万円+慰謝料・財産分与で得た金額の報酬額(③)

  ※1 離婚交渉・調停事件に引き続き離婚訴訟事件を依頼する場合の着手金は10万円となります。

  

③ 慰謝料・財産分与で得た金額の報酬額(さらに10%OFF)

  300万円以下の場合          16%

  300万円を超えて3000万円までの場合  10%+18万円

  3000万円を超えて3億円までの場合    6%+138万円       

 

④ 婚姻費用・養育費で得た報酬金(さらに10%OFF)

  1か月の婚姻費用・養育費の2年分を基準として、③で算定した金額

 

⑤ DVによる保護命令の着手金・報酬金

  着手金 10万円   

  報酬金 0円

  

⑥ 着手金以外に日当は発生しません。

  その他に、印紙、郵券、交通費等の実費が発生します。  

 

 

2016.05.21更新

今回は、不倫(浮気)をした夫と離婚を考えている奥様から、離婚するための証拠についてのご相談です。

結論:不倫した夫と離婚するためには、写真・動画、メール・LINE、不倫を認めた録音、ラブホテルの領収書、調査会社による素行調査の報告書などの証拠が必要です。

詳しくは下記のブログをお読みください。

不倫した夫との離婚でお悩みの方は、無料相談をご利用ください。

① まずは電話で質問してみる03-6912-3900(平日9:00~19:00)タップするとつながります。

 ※三ツ村(ミツムラ)をご指名ください。お話をお聞きして簡単なアドバイス(10分程度)をさせていただきます。

② まずはメールで質問してみる➡お問い合わせフォームはこちら 

 ※弁護士に直接メールが届きます。簡単なアドバイスをさせていただきます。

③ 無料相談を予約する➡ご予約はこちら ※空き時間を検索できます。 



1.ご相談者
 

 40代の女性(主婦)

 ①夫は40代(会社員)

 ②婚姻期間17年

 ③高校生の長男、中学生の長女

 

2.ご相談の内容

 最近、夫の帰りが遅く、出張と言って頻繁に家を空けるようになりました。

 夫の行動がおかしいので、夫の携帯電話を見たら、会社の女性の電話番号と、その女性とのLINEのやりとりを発見しました。
 
 不倫している夫と離婚したいのですが、LINEのやりとりで離婚できるでしょうか?

 他にどんな証拠が必要でしょうか?

 

3.ご相談への回答

 LINEのやりとりが不倫の証拠となるためには、その内容が性的関係があることをうかがわせるようなものである必要があります。

 不倫の証拠としては、写真・動画、メール・LINE、不倫を認めた録音、ラブホテルの領収書、調査会社による素行調査の報告書などがよく用いられます。

   

(1)不倫で離婚するためにはどんな証拠は必要なの?

 夫(妻)に不倫があれば、離婚することはできます。

 ただ、裁判では、不倫の事実が立証されない限り、不倫があったとは認められないので、不倫を裏付ける証拠が必要です。

 相手が不倫を否定しているのであれば、それを覆すために証拠が必要ですし、相手が不倫を認めている場合であっても、後で否定されたときのことを考えると、やはり証拠があった方がよいでしょう。

 不倫の証拠としては、写真・動画、メール・LINE、不倫を認めた録音、ラブホテルの領収書、調査会社による素行調査の報告書などがよく用いられます。

 

(2)写真・動画やメール・LINEがあればいいの?

 ただ、写真や動画は、その内容が性的関係があることをうかがわせるようなものでなければいけません。単に不倫相手と2人で写っている写真や動画があっても、それだけでは不倫の証拠にはなりません。

 このことは、メールやLINEでも同じです。「君が一番大切だ」とか「昨日は楽しい夜だった。早く会いたい。」などのメールやLINEのやり取りがあっても、それだけでは不倫の証拠にはなりません。

 ちなみに、調査会社の素行調査は、結構なお金がかかりますし、素行調査をしたからといって必ず成功するとは限らないので、その点に注意が必要です。

 

(3)どんな場合に不倫が認められるの?

 例えば、不倫が認められた場合として、次のような事例があります。

 夫が①妻がメールで性的関係を疑わせるやりとりをしていたこと、②不倫相手と2人だけで旅行に行っていた写真があること、③妻が不倫相手と交際していることを告白したことを理由に、妻と不倫相手に損害賠償を請求した事案で、妻は、①メールの内容は性的関係を推測させない、②不倫相手と行ったのは旅行ではなく、講義である、③夫から2人の関係を認めるよう威圧的に誘導されたもので、真意ではないと主張して争いました。

 裁判所は、①写真は講義期間の終了後に撮影されたもので、2人で私的な旅行をしていたと推認されること、②メールには「君のうっとりした唇と体を感じています。」「君の甘えた微笑と、私の脚にあたった太腿の感触がつきまとっている。きみの体のすべてを包もう。」などとあり、性的な関係の存在を推測させること、③妻の会話の録音記録には、不当な誘導や執拗な追及は見られず、妻の受け答えも機械的で、曖昧であったとは認められず真意によるとして、妻の不倫を認めました(東京地裁平成28年8月10日判決)。

 ここでは、メール、写真、会話の録音が証拠としてされています。

 ちなみに、この事案では、2人に対して連帯して190万円の慰謝料が認められています。

 また、夫が妻の不倫相手の男性に損害賠償を請求した事案で、裁判所は、素行調査の報告書によれば、2人が夜間の公園で抱き合い、キスをしたり、ラブホテルに3時間以上滞在し、性交渉があったと推認できるとして、不倫を認めました(東京地裁平成28年2月24日判決)。

 ここでは、素行調査の報告書が証拠として提出されています。

 ちなみに、この事案では、150万円の慰謝料が認められています。

 

(4)不倫が認められないのはどんな場合?

 逆に、不倫が認められない場合もあります。

 例えば、夫が妻の不倫相手の男性に損害賠償を請求した事案で、裁判所は、妻が男性の自宅の鍵を持って出入りして家事を手伝っていたこと、男性の携帯電話に妻とキスしている写真が保存されていたこと、男性の携帯電話の通信記録から妻と1日2~3回電話やメールがされていたこと、妻が離婚後、男性の自宅に同居していることは認められるが、不倫の事実を認定するには証拠が不足しているとして、不倫を認めませんでした(東京地裁平成17年3月25日判決)。

 ここでは、写真電話の通信記録が証拠として提出されていますが、不倫は認められませんでした。

 また、夫が妻の不倫相手の男性に損害賠償を請求した事案で、裁判所は、妻の携帯電話には男性から「今日俺機嫌悪くてごめん。」「君のチューをもらって元気になった。」とメールがあり、妻も夫に「今彼と付き合っている。もうあなたに対する気持ちは冷めているので分かれて欲しい。」と言い、男性も夫に謝り、妻も男性も交際していた事実は認めるが、性的関係を持ったことについては否定しており、これを裏付ける証拠もないとして、不倫は認められませんでした(東京地裁平成15年9月10日判決)。

 ここでは、メールが証拠として提出されていますが、 不倫は認められませんでした。

 このように、写真やメールがあっても、それだけでは不倫の証拠にはなりません。

 

4.ご相談者へのアドバイス

 ご相談者の場合、女性とのメールを発見したということですが、それが不倫(浮気)の証拠となるかどうかはメールの内容によります。メールの内容が性的関係をうかがわせるようなものでないと、不倫(浮気)の証拠にはなりません。

 メールだけでは判断できないようであれば、夫が頻繁に家を空けるということですから、素行調査をしてもいいかもしれません。

 ただし、素行調査には結構なお金がかかりますし、素行調査をしたからといって必ず上手く行くとは限らないので、その点も十分検討してから依頼するのがよいでしょう。

 

5.今回のポイント

 不倫(浮気)の証拠としては、写真・動画、メール・LINE、不倫を認めた録音、ラブホテルの領収書、調査会社による素行調査の報告書などがよく用いられます。

  写真や動画、メール・SNSは、その内容が性的関係があることをうかがわせるようなものであることが必要です。

 

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弁護士費用(税別)

① 離婚交渉・調停事件

  着手金 20万円 

  報酬金 20万円+慰謝料・財産分与で得た金額の報酬額(③)

  ※1 婚姻費用・養育費を請求する場合の着手金は、上記の着手金に含まれます。

 

② 離婚訴訟事件

  着手金 30万円

  報酬金 30万円+慰謝料・財産分与で得た金額の報酬額(③)

  ※1 離婚交渉・調停事件に引き続き離婚訴訟事件を依頼する場合の着手金は10万円となります。

  

③ 慰謝料・財産分与で得た金額の報酬額(さらに10%OFF)

  300万円以下の場合          16%

  300万円を超えて3000万円までの場合  10%+18万円

  3000万円を超えて3億円までの場合    6%+138万円       

 

④ 婚姻費用・養育費で得た報酬金(さらに10%OFF)

  1か月の婚姻費用・養育費の2年分を基準として、③で算定した金額

 

⑤ DVによる保護命令の着手金・報酬金

  着手金 10万円   

  報酬金 0円

  

⑥ 着手金以外に日当は発生しません。

  その他に、印紙、郵券、交通費等の実費が発生します。  

 

 

 

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